SWEST20 タイムテーブル
8/30(木)
パネラ
平鍋 健児
永和システムマネジメント、チェンジビジョン
パネラ
高田 広章
名古屋大学
パネラ
まつもと ゆきひろ
Rubyアソシエーション
パネラ
木谷 友哉
静岡大学
コーディネータ
高瀬 英希
京都大学
“組込み”の関数定義と機能を議論して、“あなた”が抱く“夢”とともに語り合うと、どのような“未来”を拓けるでしょう?
=+回目の開催となるSWESTを記念して、これまで基調講演いただいた方々をパネラとしてお招きし、参加者の皆さまと組込みのこれまでとこれからについて、徹底的に議論します!
セッション資料 議事録
講師
多和田雅師
早稲田大学
SWEST/ESS 夜の分科会企画として組込みライトニングトーク大会を実施します。
下記テーマについて楽しい討論を繰り広げます。
・組込み、 IoT/AIに関する教育について
・作成、開発したもの自慢
・口頭、ポスター発表内容のLT
発表・聴講どちらも大歓迎です。奮ってご応募ください。
「作ってみた」「やってみた」というノリで毎年盛り上がる夜のライトニングトーク(LT)です。ハードル低いと思います!お気軽にどうぞ
セッション資料 議事録
講師
酒井 卓也
一般社団法人 日本産業カウンセラー協会
働き方改革では、ICTの利用による生産性の向上や、テレワークなどの柔軟な就業形態が期待されている。ITエンジニアは世にICT技術を提供する側なので、期待されていることで仕事が増えて喜ばしいことだが、自分たちは長時間労働からはなかなか解放されないのではないか。
罰則付きの残業時間の上限規制導入だけで、ITエンジニアは幸せになれるのだろうか。もっと欲しいものが有るはずだ。
ITエンジニアの働き方改革について以下の視点で考えてみたい。
・ITエンジニアは自分たちの働き方について、何を変えるとハッピーになれるだろうか?
・ITエンジニアの働き方に対して、何が提供されるとハッピーになれるだろうか?
セッション資料 議事録
講師
兼平靖夫
ダッソーシステムズ株式会社 CATIA Systems CoE
複雑巨大化した現在の設計開発は開発ツール抜きには不可能であるが、たとえ同じツールであっても、結果が正反対の事がある
近年とみに製品の開発能力と開発ツール使いこなしの能力には乖離があるのではという、問題意識をもっている
この状況を海外との比較も含めて討議したい
技術的、組織的、社会的な広範な議論を希望
これにより開発組織に何が必要かのヒントが得られればと思う
構成は国内外の状況を紹介、その後参加者の組織ではどうかの討論形式を予定
近年MBSEの導入や開発ツールの支援無しには、大規模複雑化する設計開発を行うことが
難しくなってきています。本セッションでは特にMBSEにおける開発ツールの状況について
ご紹介頂き、参加者を交えMBSEやツールの現状について議論を行って頂きます。
MBSEの現状やツールについてご興味のある方はぜひご参加ください!
セッション資料 議事録
講師
田中 和明
九州工業大学
組込ソフトを効率よく開発することを目指してmrubyが開発された。より小さなデバイスでの利用のため、mrubyのコンパクトかつ、マルチプログラミングができるmruby/cを実装した。mruby/cによるマルチプログラミングの仕組み、排他制御について実装方法を紹介する。
セッション資料 議事録
8/31(金)
講師
Geoffrey Biggs
産総研
ロボット用のソフトウェアフレームワークであるROS(Robot Operating System)は、近年日本でも人気のソフトウェアとなりました。ロボットに必須の様々な機能があるため、研究用だけでなく企業の新製品プロトタイプ用途を中心に、最終製品にも導入され世界中で利用されています。しかし元々は豊富な計算資源を持つロボット用のプラットフォームとして開発された"PR2"という研究用ソフトウェアであるため、独自の通信プロトコルを用いており、組込み機器での利用が難しいことや信頼性が低いことなど、企業のニーズに合わないデザインポイントがたくさんあります。
企業からの要望を応えるために、数年前に次世代ROSの開発が開始されました。去年12月に初の正式なリリースがあったROS2ベータ版は、ROSに目覚めたばかりの日本にも注目されています。ROS1と違って、ROS2は企業のニーズを考慮して開発されています。リソースが限られた組込みマイコンで利用可能なこと、リアルタイム実行が可能なこと、MISRA-Cの規格に従うこと、通信プロトコルが産業界で標準された企業向きのDDSになることなど、様々な企業が喜ぶフィーチャーがあります。
本セッションはROS2を紹介します。新しいフィーチャーを説明し、企業のROSユーザーであれば、なぜROS2について喜ぶべきか解説します。そしてROS2の利用方法をデモします。希望者はセッション後、もくもく部屋で講師と一緒にハンズオンでROS2を試すことも可能です。
今、ロボットのソフトウェア開発といえばROSです。ROS開発者会議ROSの日本版ROSCon JPが今年からスタートするなど盛り上がっています。http://roscon.jp/
その、ROSCon JP実行委員を務めるジェフさんによるセッションです。次世代版ROSとして2017年12月に公開されたばかりのROS2について知りたい方・試してみたい方は是非ご参加ください。
セッション資料 議事録
講師
桑島洋
株式会社デンソー 東京支社 電子基盤先行開発室
講師
中江俊博
株式会社デンソー 東京支社 電子基盤先行開発室
近年の深層学習などの機械学習技術の著しい発展に伴い、様々なシステムで機械学習モデルが利用されています。演繹的にロジックを書き下す従来のシステムと異なり、大量のデータから帰納的にロジックが構築される機械学習モデルが自動運転などのセーフティークリティカルなシステムに搭載されるとき、その品質をどのように定義し、保証するかが大きな課題となっています。本セッションでは、セーフティクリティカルな機械学習モデル搭載システムの品質保証の課題と技術、そして業界動向を紹介します。
安全な自動運転システムの早期実現に対し、従来からの工学的手法ができない深層学習(DL)・機械学習(ML)と言ったAIアルゴリズムを活用する上での品質保証に向けた課題と技術、業界動向についてお話ししていただきます。
自動運転にDL・MLに基づくAIと、どちらも最近の話題となっている分野です。ぜひご参加ください!
セッション資料 議事録
講師
山崎 進
北九州市立大学
講師
高瀬 英希
京都大学
長らく組込みソフトウェア開発にはC言語が使われてきました。最近ではC++やmruby,MicroPython も使われてきだしています。とくにC言語やC++には不満を覚えている人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。また,例外処理やマルチコア対応に苦労していらっしゃる方も少なくないでしょう。
Elixir(エリクサー)は,最近登場した新しいプログラミング言語です。Elixirは次のような特徴を持っています。
1. Elixir は関数型言語です。変数は一度値が決まったらその後不変です。この性質から並列処理が得意中の得意です。私たち fukuoka.ex チームが開発したベンチマークテストでは,コア数のとても多いPC上で,他の言語と比べて高い性能を発揮することが明らかになりました。したがって,マルチコア性能を最大限に発揮できる期待が持てます。ちなみに,この特性を生かして,GPUを駆動することにも成功しています。
2. Elixir は,従来の関数型言語と違って,とてもシンプルでとっつきやすい,それでいてパワフルな言語仕様です。たとえば,パイプライン演算子とMapReduceモデルに基づいてデータを加工しながら計算が進行するように記述できます。習得が容易で,かつ記述性に優れ,結果として生産性がとても向上します。
3. Elixirで実装されたウェブサイト構築用フレームワーク Phoenix は,Ruby で実装された同様のフレームワークである Ruby on Rails と同等以上の生産性を誇りながら,レスポンス性が極めて高いです。データベースをもとに複雑な計算をしてグラフィカルな表示をするようなウェブサイトを構築したときに,大量のアクセスがあっても耐えられます。このことにより,IoTのバックエンドサーバーを構築するときに Phoenix を用いると,極めてレスポンス性の高いシステムを構築できます。もしデバイス側でも用いることができれば,リアルタイム性に優れたシステムを構築できる潜在能力があります。
4. 1つ1つのタスク(プロセス・タスク)ごとに堅牢なメモリ管理が行き届いています。加えてレスポンス性が高く,再起動をとても高速に行えます。そのため,Elixir や Phoenix では,try / catch のような例外処理をするのではなく,障害が起こったら再起動し,外部で動作している障害監視プロセスで例外処理を行う,というようなシステム構成にすることができます。これにより,例外処理記述がとてもシンプルになり,耐障害性の高いシステムを構築できます。この性質は IoT バックエンドサーバーにとって,とてもありがたい性質です。さらに,もしデバイス側でも用いることができれば,耐障害性が高く,かつ例外処理記述をシンプルにできる可能性が高いです。
Elixir は Linux が動作する IoT ボードでは動作させて,Groveモジュールの動作に成功した実績があります。しかし,残念ながら Elixir は現在ではより省メモリのシステムに搭載したり,リアルタイム性を記述するための言語仕様を備えていたりはしていません。したがって,IoTボードや IoT バックエンドサーバーに適用する場合を除き,今すぐ組込みソフトウェア開発に応用できるというものではありません。しかしながら,私たちは現在,ZEAM という言語処理系を開発しています。ZEAM の狙いの1つは,Elixir で組込みシステムを開発できるようにしようとしています。
本分科会では,Elixir がどんなものかに触れ,どのような期待や展望があるのかを共有した後,ZEAM のロードマップを説明します。そのあとで習得のしかたをご紹介し,オンラインでの Elixir コミュニティをご案内します。
組込みシステムで使えるC言語以外のプログラミング言語を探している人,関数型言語に興味がある人にはとても良いと思います。
セッション資料 議事録
講師
松下享平
株式会社ソラコム
IoTにおいて「無線ネットワーク」は欠かすことのできない要素です。大容量・低遅延を4G/5Gといったセルラー通信が主流ですが、一方で小容量・長距離・省電力といった用途に合わせた"LPWA" も注目を集めています。
本セッションでは各々の通信技術の基礎と実例から見る利用の仕方を紹介するほか、LTE Cat.1 モデム搭載マイコン「Wio LTE」とクラウド連携を達成するハンズオンを通じて、IoTにおける「モノ」「無線ネットワーク」そして「クラウド」という3つの要素を学ぶことができるセッションです。
IoTと言う言葉は良く聞くようになりましたが、実際に試してみた方というのは意外と少ないのではないでしょうか。
本セッションではソラコムの松下様にIoTハンズオンをお願いしました。
マイコンとクラウドの連携を実際に体験することができます。
IoTに興味があるけど何処から手を付けたらよいかわからない、そんな方はぜひご参加ください。
セッション資料 議事録
講師
八瀬 哲志
オムロン株式会社
オムロンは「人と機械の融和」のシンボルとして2013年より卓球ロボット「フォルフェウス」の開発を進めている。
本講演では、今までのフォルフェウスの進化とそこに込めた思い・技術を振り返るとともに、オムロンが目指す未来に向けた更なる進化の展望を紹介する。
SWEST実行委員の星野です。私がギネス世界記録に認定された卓球コーチロボット「フォルフェウス」を知ったのは民放の特番でした。普段、テレビを全く見ない私ですが、ついついテレビ画面に釘付けになり、エンドロールは正座して見たことを覚えています。このとき、「よし、絶対にSWESTにお招きしよう」と決めました。一昨年の年末のことです。しかし、SWEST19でこの夢は叶いませんでした。そして翌年、SWEST20に向けて性懲りもなく再アタック。大きな声では言えませんが、様々なコネクションを活用し、猛烈にプッシュしました。結果、私にとって2年越しの夢が叶いました。・・・と、まあ、そんなドラマティックな経緯があった訳ですが、そんな話よりも「ハヤク推薦理由ヲキカセロ」と仰る方も多いかと思いますので、本題の推薦理由に移ります。世間ではなんでもかんでも「AI=自動化」みたいな感じで騒いでいるように思います。フォルフェウスの場合、「AI=自動化」路線とは一線を画すものであると感じました。フォルフェウスのコンセプトの「コーチAI」という考え方を取り入れれば、私たちの生業でもある設計も、「設計のよしあしを技術者に教えるAI」とか、「設計の仕方を技術者に教えるAI」とか、人間と協働するAIというものができるのではないかと感じました。AIは、人間の職を奪う存在なのでしょうか。AIは、人間を駆逐する存在なのでしょうか。「フォルフェウス」の開発を通して、「フォルフェウス」開発技術者が見る、AIと人間の未来について、お話が伺えるのではないかと期待しています。本セッションは、AIの未来に興味を持つ多くの技術者にお勧めします。
セッション資料 議事録
講師
本間 裕大
株式会社パソナテック
組込みDeep Learningの人材育成について、弊社の取り組みと実績を 発表します。
人材不足が叫ばれる中、経験者を採用するのでは無く、 社内の未経験の人材を組込みDL人材に育てる為の取り組みを紹介します。
AI需要の急速な高まりにより人材不足が課題となっています。本セッションでは人材育成について議論を行います。ご興味のある方はぜひご参加ください!
セッション資料 議事録
講師
まつもと ゆきひろ
講師
高橋 征義
(一社)日本Rubyの会 / (株)達人出版会
講師
山根 ゆりえ
(株)達人出版会
RubyKaigi2018で山根が発表した「mruby can be more lightweight」の内容をおさらいし、参加者のみなさまと共に「もっとRAMの使用量を少なくするアイデア」を議論します。
セッションの冒頭で組込みのみなさま向けにRuby, mrubyの実装について紹介しますので、mrubyが気にはなっているけどまだ中身を見てないという方も安心してご参加ください
去年のET(展示会)と同時開催だったRubyConfにて3人でmrubyの省メモリ化には組込み業界方面の方に協力してもらうのが良いのではないかという話をし、機会を探していました。
ちょうどそんな時にSWESTの基調パネルにまつもとさんがご登壇いただけることが確定し、またとないチャンス!とこのセッションを企画させていただきました。
mrubyは現状ではどちらかというとWeb方面で盛り上がっている印象を受けますが、このセッションを機会に組込み方面でも盛り上げていければと思っています。
セッション資料 議事録
講師
松下享平
株式会社ソラコム
(セッションs2dの続きです。)
IoTにおいて「無線ネットワーク」は欠かすことのできない要素です。大容量・低遅延を4G/5Gといったセルラー通信が主流ですが、一方で小容量・長距離・省電力といった用途に合わせた"LPWA" も注目を集めています。
本セッションでは各々の通信技術の基礎と実例から見る利用の仕方を紹介するほか、LTE Cat.1 モデム搭載マイコン「Wio LTE」とクラウド連携を達成するハンズオンを通じて、IoTにおける「モノ」「無線ネットワーク」そして「クラウド」という3つの要素を学ぶことができるセッションです。
IoTと言う言葉は良く聞くようになりましたが、実際に試してみた方というのは意外と少ないのではないでしょうか。
本セッションではソラコムの松下様にIoTハンズオンをお願いしました。
マイコンとクラウドの連携を実際に体験することができます。
IoTに興味があるけど何処から手を付けたらよいかわからない、そんな方はぜひご参加ください。
セッション資料 議事録
講師
小池 誠
きゅうり農家
農業人口の減少や高齢化が進む中,IoTやAIといった最新のIT技術を農業に取り入れるスマート農業が注目されています.本セッションでは,畳み込みニューラルネットワークを使ったきゅうり選別システムの開発についてご紹介します.どのようにして選別AIを開発したのか,なぜ深層学習を使うのか,開発を通して分かったことを苦労した点も含めて解説します.
CQ出版社さんのInterfaceでも話題となった「キュウリ自動選別システム」の開発者「小池 誠」氏がSWESTにやってきます!
組込み業界でもAIの話題を耳にすることが増えてきましたが、なかなか実製品への適用事例が少ないように思います。
そこで「組込み×AI」をキーワードに、実際に活用されている方のお話を聞きたい!という発端から企画されたセッションです。
セッション資料 議事録
講師
中嶋 秀隆
PMI日本支部
講師
木南浩司
PMI日本支部
プロジェクトマネジメント手法は従来「ウオータ―フォール型」が主流でしたが、『PMBOK® ガイド – 第6版』では、アジャイル型など新たな追加がなされました。さらに、人間的要素の重要性が増し、戦略およびビジネスに関連する知識も求められてきています。PMBOKとはなにかから始まり、今回改訂された点を概観し、さらに、PMBOKの基本思想についても紹介します。
昨年のSWEST19では、「デスマーチはなぜなくならないのか 社会学の視点がもたらすブレークスルー」と題し、社会学の視点からデスマーチを考えるセッションを企画しました。デスマーチに陥る事なく、開発プロジェクトを成功させるための一つの方策として、今回改訂されたPMBOKガイド(プロジェクトマネジメント知識体系ガイド)について、組込みエンジニア向けに紹介するのはとても有意義なのではないかと考えています。今回の改訂ではアジャイルについて追加されたことが注目点の一つです。アジャイルについては、基調パネルセッションで、平鍋 健児氏がパネラとして登壇します。その点にも関連し、PMBOKが開くプロジェクト開発の未来を参加者に感じてもらいたいです。
セッション資料 議事録
講師
浅野 雅樹
アイシン精機株式会社
アイシン精機のソフトウェア開発にてプロダクトライン開発を導入した際に、上流開発工程における"抽象化"と"関心事の分離"が非常に効果的であること認識した。
本セッションでは、アイシン精機の取り組み事例を紹介すると共に、"抽象化"と"関心事の分離"を題材としたグループワークを行うことで、参加者が抱える上流開発工程における悩みや、取り組み事例の共有を図る。
SWEST実行委員の星野です。私は約20年に亘り数多くの自動車用コンピュータのソフトウェア開発(以下ECU S/W開発)の現場を見てきました。量産製品向け組込S/W開発の多くは派生開発であり、現場では大勢の技術者が様々な課題に取り組んでいます。これら課題の中の「効率の良い派生開発を実現する」という課題が、現場の違いを越えた大きな共通課題ではないかと感じています。例えば、機能追加時に他の機能への影響を分析/検討することは当然ですが、機能を「抜く」ときにも同様に他の機能への影響を分析/検討しなければなりません。つまり、「機能の抜き差し」において、将来性を考慮し「機能の抜き差しが容易なソフトウェア構造」を目指すことになる訳ですが、実際のところ、パラメータで対応するのか、インターフェースで対応するのか、ソフトウェアモジュールをごっそりと抜くのか、そのような対応方法も検討しなければなりません。また、理想的な対応方法は分かり切っていても、ベースとしたソフトウェア構造がそれを許さない、というような大変悩ましいケースも数多く存在します。例示の「機能の抜き差し」はほんの一例であり「効率の良い派生開発を実現する」ために解決しなければならない課題は数多く存在します。本セッションではアイシン精機の浅野氏より、数多くの自動車メーカのECU S/W開発に携わった経験から、リアルな現場が採用している一つの解決事例が伺えるのではないかと期待しています。本セッションは、自動車に限らず、派生開発に携わっている多くの技術者にお勧めします。
セッション資料 議事録
講師
石田 晴幸
富士通コンピュータテクノロジーズ
3Dプリンター・レーザーカッターの普及、ガーバーデーター入稿によるプリント基板製造サービスの低価格化等、少量でも安価に高品質なものづくりの環境が整ってきました。
一方、会社勤めのエンジニアにはこのような社会の変化を実感できていない人が多いのではないでしょうか?
本セッションでは、日頃よく使う入力装置であるキーボードの自作を通じ、メカ・エレキ・ソフトを見通せるエンジニアに成長する一歩となることを狙います。
キーボード自作に必要な各要素:
・ケース、スイッチ
・プリント基板、ワイヤリング
・ファームウェア
これらについて初心者でも取り組めるよう説明します。
成長のきっかけを探しているエンジニアには良い刺激になるのではないでしょうか。
セッション資料 議事録
講師
松原 豊
名古屋大学組込みシステム研究センター
講師
伊藤 剛
名古屋大学組込みシステム研究センター
高度運転支援や自動走行のためのソフトウェアプラットフォームとしてAUTOSARで検討されているAdaptive Platformについて,その概要とポイントを紹介します。合わせて,簡単なデモも紹介します。
次世代車載ソフトウェアプラットフォームとして仕様策定とプロトタイプの開発が進んでいるAUTOSAR Adaptive Platformについて,技術的なポイント,CP(Classic Platform)との違い等を理解できる企画です!
議事録
講師
水本 徹
NPO法人 人間中心設計推進機構/株式会社 島津製作所
過去、組み込みソフトウェアの技術者は、試行錯誤を繰り返してハードウェアの制御をしたり、自身の想定でユースケース図を描いてユーザインタフェースを設計したりしていれば業務を遂行できていた。しかし、UIの表現方法が飛躍的に向上しユーザーの利用状況が多様化した現在、プロトタイプができあがると社内のステークホルダーから「この機能をもう少し強化できないか」「ここはこんな風に操作できないか」などと新たな要求がインプットされることがある。その結果、アプリケーション層の修正では対応できず、アーキテクチャの設計変更を余儀なくされ開発が遅延することも多い。さらにはリリース後にユーザーから「運用に合わず使いにくい」という声が上がることで対応に追われ、次期製品のアーキテクチャ設計に十分な時間が割けなくなり、負のスパイラルから抜け出せなくなってしまう。いまや組み込みソフトウェア技術者といえども、ユーザーのニーズを把握しUIやUX(ユーザーの体験)を向上させるスキルを身に着けなければプロジェクトを成功させることができなくなってきている。本セッションでは、UIとUXを向上する人間中心設計プロセスの基本について説明する。
組込みシステム技術者のための人間中心設計プロセスの入門講座です。ソフトウェア開発者やアーキテクチャ設計者だからこそ学ぶべきUI/UXデザインについて、基礎から丁寧に解説いただきます。
講演者の水本様は、これまでゲームメーカーや医療機器メーカーなど幅広い業務分野で、人間中心設計を用いて顧客満足度の高い製品を開発されてきました。現在は、これまでの経験を活かして、組織への人間中心設計プロセスの導入に注力されています。人間中心設計推進機構 認定人間中心設計専門家および日本人間工学会 認定人間工学専門家であり、人間中心設計やUI/UXに関する学会発表や講演も多数あります。
セッション資料 議事録
講師
青木 海
sigboost株式会社
講師
照屋 大地
東京農工大学
講演1:FPGAプログラマブルな電子楽器sigboost
FPGAを音声信号処理に活用したプログラマブルな電子楽器「sigboost」と、プログラマブル部分をサポートする高位合成処理系「sigboostHLS」についてご紹介します。
電子楽器はユーザーの入力に応じてリアルタイムな音声信号処理を行うため、スループットを確保したりレイテンシをできる限り短くすることが重要です。通常、これらは楽器メーカーのエンジニアリングやチューニングによって担保される部分ですが、プログラマブルな電子楽器ではアーティストがロジックを記述するため、これらの担保は難しくなります。
sigboostプロジェクトはFPGAとビジュアルプログラミング言語からの高位合成によって、簡潔な処理記述と処理性能を同時に実現しようというチャレンジです。また、同様のアプリケーション要件は楽器以外の分野にも存在します。それらへのアプローチについてもご紹介します。
講演2:Rubyコードをハードウェアへ -Mulveryで打ち砕くハードウェアとソフトウェアの壁-
FPGAを広く応用していくにあたって、開発の手軽さは重要な要素のひとつです。プログラムから論理回路を合成する高位合成を用いたハードウェア設計では、複雑なアルゴリズムも容易に記述可能な反面、独特なチューニング技法が必要でした。メタプログラミングによるハードウェア設計では、手早く高性能なハードウェアを設計できますがハードウェア設計の知識が欠かせません。
そこでWeb開発の世界を中心に用いられているデータフロー型のプログラミング・パラダイム:Reactive Programmingに注目しました。本講演では、高位合成とメタプログラミングの良さを併せ持ち、ソフトウェアとの協調設計を網羅したハードウェア・ソフトウェアコデザイン環境として開発しているMulveryについてご紹介します。
FPGAは組込みにも大事だけどハードウェア設計が大変なんだよなぁ,高位合成なら楽できそうだけどけっきょく頑張らないと性能出ないらしいし,,,と抱いている方,その考えはもう古いですよ!
本セッションでは,高位合成技術の提案でIPA未踏事業に採択され,その開発成果によってスーパークリエータにも認定された気鋭の若手技術者・研究者が,高位合成とFPGA活用技術の最前線を語ります!講演者が開発されている,ビジュアル言語ベースでFPGAプログラマブルな電子楽器「sigboost」と,RubyのReactive Programmingに基づく「Mulvery」についてご紹介します.
高位合成とFPGA活用によるシステム設計の新時代に飛び込みましょう!
セッション資料 議事録
講師
島 敏博
セイコーエプソン株式会社
みなさん、ソフトウェアの動的なふるまいを表現する仕様書はどのようにして書かれているでしょうか。UML状態マシン図はその目的にぴったりです。昨年ご好評いただきました状態マシン図セミナーが今年も帰ってきました。昨年は表記法の詳細な解説をおこないましたが、今年は頻出パターンから 状態マシン図を学んでゆきます。このセッションは初心者の方から参加いただける内容にはなっていますが、決して初心者セミナーではありません。ベテランさんにも新たな気づきがあるような深い内容をわかりやすく解説します。さまざまな状態マシン図をじっくり読んでゆきましょう。
昨年ご好評いただきました状態マシン図設計セミナーが今年も帰ってきました。
昨年ご参加いただいた方にもお楽しみいただける内容になっております。(昨年は状態マシン図設計セミナーの一部を抜粋してご紹介しました。今年は別の切り口でセミナーから得た知見をご紹介してくださいます)
このセッションは初心者の方から参加いただける内容にはなっていますが、決して初心者セミナーではありません。ベテランさんにも新たな気づきがあるような深い内容を一からわかりやすく解説するのがこのセミナーの特徴です。
議事録
講師
中村 貴裕
株式会社ispace 取締役&COO
「Expand our planet. Expand our future. 〜人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ〜」をビジョンに掲げる宇宙スタートアップ企業ispaceの月面資源開発への取組をご紹介します。
月面探査コンテストGoogle Lunar XPRIZEに挑戦されたHAKUTOの運営母体である株式会社ispaceの中村貴裕様をお招きし、月面探査への挑戦の経験談とその探査機の開発話、宇宙ビジネスの今後の展望と組込みシステム分野への期待を語っていただきます!
セッション資料 議事録