********************************************************************************
セッションs3a
テーマ:卓球ロボット開発史~人と機械の融和に向けて~
講師:八瀬哲志(オムロン株式会社 技術・知財本部 無線・組込研究室)
日時:2018/8/31 10:25~11:15
参加人数:49人(終了時)
********************************************************************************

○卓球動画の紹介
2013年:少し無理な動きをすると対応できない
2015年:まっすぐなボールには対応できる
2017年:多少無理なボールにも対応できる
2018年(開発風景)回転をかけられるようにしたい

○講演
1.卓球ロボット開発の目的
Q.なぜオムロンが卓球ロボット開発を行っているのか
A.コア技術=センシング&コントロール+Thinkの詰め合わせ
現場の人たちの高度な判断をいかにロボット等にインストールするか
→技術をアピールするのに卓球は都合がいい
卓球は「100m走をしながらチェスをするようなスポーツ」
中国の展示会に出すために卓球ロボットプロジェクトを始めた
カスタムロボットではなく,基本的にオムロン製品の技術を組み合わせている
A.人と機械の融和
自動化→よりよい社会を作るための手段
創業者の言葉:代替→協働→融和(海外で大きな反響)
融和を実現できる未来を垣間見れる卓球ロボット
将棋の藤井壮太さんはAI(頭脳のみ)との対戦で強くなった
もしAIに肉体(制御)があればどうなるだろうか

2.フォルフェウスの基本技術
卓球ロボットの仕組み
・計測
色の閾値でボールの位置を確認
・軌道予測
物理モデルベースで高速に演算
人の動きからレベル変更
・制御

3.フォルフェウス開発史
・返球位置が見える,相手のレベルに合わせて返球を行う,スマッシュの返球,
 サーブを出せるようになど進化してきた
・バックサーブを取り入れてみたら人が対応できなかった
 →人間は動きをみて判断してるため,予備動作がないと対応が難しい

4.今後
・人の限界を引き上げれる存在
 コツの早期習得を促す一流コーチ,切磋琢磨する永遠のライバルになれるように
・機械にしかできないことってなんだろう
 理解から共進化へ

○ディスカッション
<テーマ>
「人と機械の融和」のシンボルとして,卓球ロボットはどうあるべきだと思いますか?
(そのために必要な技術など)

 <質疑応答>
 質問:
どうあるべきなのか,それともどのようなものが欲しいのかどちらで考えるのか
 回答:
どちらでも大丈夫です

ディスカッションまとめ
 ・ロボットの感情がわかるようになりたい
  表情や動作を見てロボットの動きを予測できる
 ・人の動きをデータ化して助言する
 ・接待モードの実装
 ・リハビリ
  人の動きを読んで弱いところを鍛える
 ・ダブルスをしたい
  アイコンタクト,相談ができる
 ・小さいころからずっと寄り添う
  親しみやすいものに,サイズや素材などの工夫

■まとめ
 割愛