第3回 組込みシステム技術に関するサマーワークショップ
(SWEST3)報告書

2001年9月16日
SWEST実行委員会

 2001年7月24日から25日にかけて開催した第3回目の本ワークショップついて報告する。 本ワークショップは、社団法人トロン協会、組込みソフトウェア技術研究会(CEST)との共催で、

大学における組込みシステムおよびその要素技術の研究の活性化
企業における大学の研究成果の導入の促進
企業の要求事項を大学側へ伝える場を提供
産学共同の研究活動のきっかけを提供
大学・企業間の人的交流の促進とそれによる創発的活動の場の提供

を目的として、遠鉄ホテルエンパイア(浜松市)で開催し、大学の先生方、学生の皆さん、企業のエンジニアなど、昨年の120名を大幅に上回る160名の方々にご参加頂いた。人数バランスとしては大学:企業が6:4程度であり、大学については昨年に較べて教官よりも学生の参加が多いという状況であった。さらに今回、新たな試みとして情報処理学会システムLSI設計技術研究会(SLDM)主催の「DAシンポジウム」と同日共同開催とした。

 また、開催に当たっては、社団法人 情報処理学会、社団法人 電子情報通信学会、社団法人 日本システムハウス協会(JASA)の後援・協賛を頂いた。さらに協賛会社として株式会社アドバンスド・データ・コントロールズ、株式会社アルティマ、イーソル株式会社(旧エルグ株式会社)、キャッツ株式会社、サンリツオートメイション株式会社、セイコーインスツルメンツ株式会社、株式会社ソフィアシステムズ、三菱電機マイコン機器ソフトウエア株式会社、横河ディジタルコンピュータ株式会社にご協力頂いた。この場を借りて改めて感謝の念を表します。


アンケート集計結果

7/24(火) (11:30〜) 受付
12:30〜12:50 オープニングセッション
13:00〜14:20 SWEST/DAS共同招待講演

コンフィギュアラブルプロセッサによるITS向け画像認識システムの開発
宮森 高(東芝)

14:30〜16:20 パネルセッション・チュートリアル1
SWEST/DAS
共同パネルセッション
「システムLSI設計と組込みソフトウェア設計の協調」
議事録1 議事録2

司会

門田 浩(NECエレクトロンデバイス)

パネラ柴下 哲(メンター・グラフィックス・ジャパン)
三好 清司(富士通)
福田 晃(九州大)
石山 康介(NEC静岡)
セッションA1 「組込み向けオブジェクト指向分析方法論『Octopus』概説」
中嶋 栄次(豆蔵)
16:30〜18:00 デモンストレーション
18:30〜20:30夕食・懇親会
20:30〜22:30分科会1
セッションB1: 「次世代開発環境に向けて 〜ASPの可能性,あるいは〜」

セッションB2: 「日本発の組込みシステム開発技術を!」
セッションB3: 「組込みソフトウェアの品質向上を目指して
〜 第一部:技術 vs. プロセス/管理(開発プロセスと手法) 〜」
セッションB4: 「ソフトウェア屋はコデザイン技術に何を期待するか?
〜 パネルセッション延長戦 〜」
議事録1 議事録2
7/25(水) 9:00〜10:40 チュートリアル2
セッションC1: 「Software Design for Low-Power Embedded Systems」
Youngsoo Shin, 石原 亨(東京大学)
※Youngsoo Shin氏の講演は英語になります
セッションC2: 「分散オブジェクト技術の最近」
平野 聡(産業技術総合研究所)
セッションC3: 「『使用する側から見たReal Time OS の現状と要望』
RealTimeOS(ITRON)の基本のキから新しいプロジェクトの提案までユーザからみたRTOSの動向 〜ITRON基本のキ〜」

岸田 昌巳(フルノシステムズ)
10:50〜12:20 一般発表1
セッションD1:システム仕様記述

「SpecCはアーキテクチャ記述に適しているか」
松本 吉弘(武蔵工大)

「真のコ・デザインを目指して、の一検討」
高野 裕之(東芝)

「kVerifierの改良 − 回路/タスクの混在記述、
仕様記述、eXtrem Programming」

小林 憲次

セッションD2:アプリケーション指向設計

「汎用OSの特定ソフトウェア向け最適化」
森若 和雄(九州大),中西恒夫(奈良先端大),福田晃(九州大)

「MPC860μプロセッサ用Linuxを用いたVoIP向けRouter装置の開発」
坂野 恒之(沖電気)

「SpecCとGUIコンポーネント間のインタラクション」
島田 耕吉,松本 吉弘(武蔵工大)

12:20〜13:30昼食
13:30〜15:00 一般発表2
セッションE1: オブジェクト指向

「オブジェクト指向組み込みシステム開発に於けるタスク分割」
青木 淳(コマツ)

「状態メッセージによるROOM法の拡張」
藤倉 俊幸(日本ラショナルソフトウェア)

「組込みシステム向けオブジェクト指向フレームワークの開発」
玉木 裕二,宮田 尚志,深谷 哲司(東芝)
セッションE2: コデザイン

「HW/SW協調シミュレーションのためのモデル作成の試行及び評価」
田中 博志,伊藤 雅樹,中本 貴士(日立)

「アプリケーションプログラムを基にした
プロセッサアーキテクチャの自動生成」

松田 和幸,門脇 一馬,宮内 新,石川 知雄(武蔵工大)

「コードサイズ縮小を目的とした
プロセッサ/目的コードコジェネレータの実装」

平尾 智也(奈良先端大),中野 猛(リクルート),
中西 恒夫(奈良先端大),福田 晃(九州大)
セッションE3: オペレーティングシステム

「組み込み用マイクロカーネルOSの高速化」
久住 憲嗣(九州大),中西 恒夫(奈良先端大),福田 晃(九州大)

「μITRON仕様へのメモリ保護の導入」
高田 広章(豊橋技科大)

「Linux on ITRONの概要」
金田一 勉(エルミックシステム)
15:10〜17:00分科会2
セッションF1:「組込みで使う分散オブジェクトの標準プラットホームを作ろう」
セッションF2:「組込みソフトウェアの品質向上を目指して
〜 第二部:技術 vs. 人間(チームワークとやる気と人間関係)」
セッションF3:「プロセッサ・LSIにこんな機能はいらない/欲しい」
セッションF4:「私が想う.組込みシステムが要求するRTOSの保護機能」 〜 保護されることの幸せ 〜
議事録1 議事録2
17:00-17:30クロージングセッション
各分科会セッションの概要報告など

最後に、SWEST全般において多岐に渡って有益なご助言をいただいたアドバイザリ委員の皆様に感謝いたします。

アドバイザリ委員会(あいうえお順):
 飯塚 悦功(東京大学)
 今井 正治(大阪大学)
 大原 茂之(東海大学)
 釜江 尚彦(イメージ情報科学研究所)
 坂村 健(東京大学)
 瀧 和男(神戸大学)
 田丸 喜一郎(東芝)
 塚本 享治(東京工科大学)
 徳田 英幸(慶應義塾大学)
 福田 晃(九州大学)
 松本 吉弘(武蔵工業大学)
 門田 浩(NEC)
 安浦 寛人(九州大学)