=========================================================== プロジェクトアップデート S2-2 =========================================================== 司会: 発表者が多く時間も少ないので、1人7分程でお願いします。 *********************************************************** 1.岩手県立大学の取組み 「岩手県立大学ソフトウェア情報学研究所」 岩手県立大学では組込みシステムへの取組みを進めていますが、 その中でも産学とのハードルが高いことが問題になっています。 なお方針については、やれるところから組込みシステムに取り組 もうと思っています。設立した直後ですので、これといった活動 はしていません。 ・ものづくり塾 受講者には最低限のコンピュータの知識を求めている。 基本コースというものに、Z80を利用し、アセンブラの技術を 利用しています。 PICを使用してモータなどを制御させ、障害物を自動的に避け るのような戦車を作っています。 ・リアルタイムOSコース RTLinuxを利用してリアルタイムOSの特性などを理解し てもらいました。 Legを利用してリアルタイムOSを体験してもらいました。 ・プロセッサコース CPUを開発してもらいます。 受講期間中に完全な習得してもらうのは困難なので、CADを利 用して作業をしてもらい、クロック同期型ハードウェアを目指し てもらいます。 *********************************************************** 2.EEBOF EEBOFとは、学会とかセミナーの終了の後に色々なテーマで 集まってインフォーマルに飲み会という形で情報交換を行おうと 言う会になっています。 よく上がる話題は、開発領域、メンバーによって変わります。 情報交換という場を提供することで、組込み産業の底上げに協力 できたら良いと思っています。なお毎回、30名ほどの肩が参加 されます。 プロジェクトアップデートということで、2005年度で何をやっ ていたかというと、翻訳や色々なテーマでセミナーを開催しまし た。 参加申し込みの方は、こちらのアドレス(※1)の方へお願いし ます。以上です。 ※1 システムLSI設計人材養成実戦プログラム(QUBE) http:www.slrc.kyushu-u.ac.jp/qube/ *********************************************************** 3.Emblix Emblixの5年間の活動の総括と、これからの取組みを発表 させていただきます。 EmblixではLinuxを組込みシステムに適用したときに、 どのように活用していくかを考えていくために設立されました。 初期の活動としましては、組込みシステムにLinuxを載せる ということの事例が少ない状態だったので、基本的なことをやる ということで、開発環境、デバッギング、ツールをどのように使 うかなどをすすめていきました。 その後に、Linuxの技術を扱う委員会、専門小委員会、20 00〜2004年では法人化を行いました。 今後ですが、組込みの上で、Linuxを使うということの認知 度が上がってきたので、教育を重視してスキル認定事業を立ち上 げようとしています。 セキュリティ向上のための委員会を設置しまして、そちらの方も 活動を行うようにしようと思っています。 またライセンスの問題に対しては、フレームワークを確定すると いうことで策定が進められています。 ※図を見せる。 これが全体の活動のマッピングです。 普及活動も同時に行っており、定期的にテクニカルセミナーなど を会員に行う事で、技術的なことだけでなく、今後の在り方など を議論がなされるようなセミナーを行っています。 以上です。 *********************************************************** 4.システム制御情報学会 主に関西地区を中心に活動している制御系の学会というものです。 昨年から若干徐々に活動をし始めています。 基本的には組込みシステムの色々な研究とか調査などをやってい きたいと思っているのですが、例えば研究会、情報処理学会の研 究会などで発表とかあると思うのですが、もう少し活動はそれの 一歩手前、研究発表であまり表に出せない話などをやっていきた いと思っています。 2006年はテーマセッションというものをやりまして、大学等 で発表をしました。 また情報処理学会組込みシステム研究会と共催で研究発表会をし ようと思っています。 どなたか連絡があるかもしれませんが、8月4日に公演締め切り がありますが、研究成果を発表してやろうと思う方がいればぜひ とも宜しくおねがいします。 なお、私のメールアドレスに連絡いただければ、詳しくお教えし ます。 今後ともご支援、ご協力のほどをよろしくお願いします。 *********************************************************** 5.システムLSI設計人材養成プログラム どういうことをやっているかというと、システムLSI設計プロ グラムに携わる技術者を育てましょうということで、昨年の10 月に開始しました。受講料金は基本的に無料です。講義の特徴は 短期集中型ということです。 我々のターゲットとしているのは、会社に入ってから3年とか経っ た、これから技術を向上させたいと思っている方をターゲットと しています。 ・システムLSI設計技術習得プログラム ソフトウェア技術者とハードウェア技術者、コデザイン技術者と で一緒にチームを組んでやれるというところが特徴です。 実際に去年一回一緒にやったのですが、異分野の技術が学べる点 が良かったという評価を頂きました。 ・先端設計技術習得プログラム シラバスなどもHPの方に乗っておりますので、そちらの方を参 照していただきたいと思います。 今年積極的にやっていきたいのは、カスタマイズ講座、出張講座 というものを積極的にやっていきたいと思っています。講義の内 容についても、今我々が提供しているカリキュラムだけでなく、 こういうものがやりたいというものがあればそういうものもやっ ていきたいと思っています。 ここからでは九州は遠いと思いますが、よろしくお願いします。 *********************************************************** 6.SESSAME 最近有名になったかと思うのですが、2004年9月にNPO法 人となりました。 活動の目的ですが、組込みシステムの社会的意味を明らかにする、 現場が基本的なソフトウェア工学技術を習得する、などを目的と しています。 プロジェクトアップデートということで、去年どういうことをやっ てきたかというと、中級車向けのセミナーを開催しました。また 初級者向けのセミナーを開催しました。 最近、機能安全ということが日本でも聞かれるようになりました が、実戦のワークショップやセミナーなども開催しました。 SESSAMEは単独で活動もしていますが、いろいろなプロジェ クトと強力して活動していこうとしていますので、よろしくお願 いします。 *********************************************************** 7.TEF お金は無いけど、熱意はあるテスト技術者を無償で応援する集ま りです。 現在1200名ほど登録がありまして、偶に会合もしています。 昨日どういう会合をしていたのかというと、信頼度はどうなのか ということについてです。 特に特徴的なのは初心者に対して「この辺わからないのですけど」 というのにきちんと返事を返すようにしているところです。 不定期に勉強会をボランティアで開催もしています。 また、専門書などを書いて発売もしています。これに関して記事 の質問を行うと、著者が返答を返してくれたりもします。 活動の参加費は無料です。 現在進んでいるのが、テストのモデリング、アーキテクチャを考 えようということをやっていたり、テストツールの使い方を教え ていたり、勉強会をしようかという話も出ています。 またこの活動と全然別で、テストのエンジニアリングの勉強会な どもしようかという話があります。 ・東京でソフトウェアテスト 真面目な研究発表といったものと、楽しめる規格などをやろうと していますので、テストに困られている方はここのHPを見て参 加いただければよいと思っています。 *********************************************************** 8.T−Engine Project 今回もT−Engineの話をさせていただきと思います。 今までに開発してきたT−Engineの開発キットなどがあり まして、一般で買うことができるようになってきました。 FPGAを使った開発キットを利用して、HW/SW統合開発環 境なども提供できるようになってきました。 T−Kernelは私たちが提供しているもので、ソースコード は既に一般公開しています。 T−Engine向けのパッチを提供しています。 もう1つが、T−kernel・エクステンションの拡張機能を 8月を目標に準備を進めています。 POSIXの互換性を強化した、標準Cライブラリも今後公開し ていこうと準備を進めています。 新しい取組みとして、μT−kernelというものを開発しよ うとしています。8bit〜16bitの小規模の組込みシステ ムを対象としています。 開発は今年度を目途に開発をし、αリリース、βリリースを繰り 返して、そのうち一般リリースをしようとしています。 また、T−Kernelのマルチプロセッサ対応も開発を進めて います。 詳しい話はHPを参照してください。ぜひともご興味ある方は見 ていただいて情報を入手してください。 ありがとうございました。 *********************************************************** 9.TOPPERSプロジェクト TOPPERSプロジェクトは2003年5月にNPO法人となっ てもう3年になります。 この一年ですが、まずソフトウェア開発。カーネル関係の開発です が、FDMPカーネル、機能分散型マルチプロセッサ用OSを一般 公開開始しております。 TOPPERS/SMPカーネルを丁度6月に仕様書を早期リリー スで開始しております。 TOPPERS/ASPカーネル、これはJSPカーネルを改良し たもので、これからの基盤となるカーネルと成ります。 TOPPERS/HRPカーネルというものを開発しておりまして、 これは宇宙機用のもので、今年3月に早期リリースをしております。 自動車向けということで、OSEK系のものも準じリリースしてい こうと計画しております。 続いてミドルウェア関係ですが、昨年度、フレックス対応のミドル ウェアということで、今年3月からリリースを開始しております。 また昨年から開始しております、自動車向け統合制御システム環境 の開発をすすめております。 TINET、こちらはTCP/IPプロトコルスタックですが、こ ちらも順次開発が進んでおります。 ITRON仕様では標準化されておらsず、JSPカーネル仕様と なっていたものを標準化させようとしています。 教材開発ということで、1つは中級実装セミナーの教材ということ で、昨年11月から教材を一般配布しております。 また日本語版、中国語版、英語版を配布しております。 昨年のET2005ではパビリオンを設けて、各関連企業に出展い ただいて盛況だったと思います。 国際展開では中国、タイ向けに初級の実装セミナーをしています。 HQOSというロゴを使って、どんどんTOPPERSを広めてい こうと思っていますので、皆様是非TOPPERSプロジェクトに 加入してくださいますようお願いします。 *********************************************************** 10.情報処理学会 組込みシステム研究会の活動 情報処理学会が何かというのは書いてありますから見ていただいて、 研究会というのは情報処理学会の中では調査研究活動の中心となる ものです。 大体研究会というものがどういう活動をしているかというと、会員 による研究発表を行い会員相互の技術向上を行おうとしています。 研究会によっては研究発表会をしたり論文誌をだしているところも あります。 組込みシステム研究会はこの4月に発足させたばかりですが、実質 的には昨年組込みシステム研究グループというものを作りまして、 今年4月にグレードアップという形で発足させました。 海外でもEmbeddedだけを対象にしたものが多くでてきてお り、日本は少し出遅れた感じがあります。 扱う研究分野はとにかく組込み関係を全部やると言う形でやろうと しています。 6月27日に研究会を東京でやりました。また今回のことでサマー スクールとSWESTをしています。9月の27日にも関西で研究 発表甲斐を行います。 もし研究成果で丁度良いタイミングで発表できる者があればよろし くおねがいします。 東京で組込みシステムシンポジウム2006を、10月19日から 21日にやろうとしています。 ここでは査読をします。今査読を始めている段階だと思います。 最後ですが、研究会の登録会員をしようとしていまして、会員登録 のお願いをしています。 年会費はそんなには高くなくて、情報化学会の会員であれば300 0円で登録できます。また非会員の方でも4000円で登録できま す。 ご支援される方は登録して頂けるようお願いします。 *********************************************************** 11.NEXSESS ・附属組込み研究センター 名古屋大学の附属組込み研究センターのご紹介をします。 今年の四月にこのセンターが出来たのですが、組込みシステムの研 究教育の基点となるよう作りました。 一番特徴的なのがプロトタイプとなるソフトウェアを開発していこ うとしていることです。 工学部でもソフトウェアの工場を学校の中にもち、プロトタイプを 作るというようなことをするべきだと思ってやっています。 この組込みセンターをNCESという略称で呼んでおりますが、永 久的に活動できるよう格上げを目指しています。 プロジェクトごとにチームを組んで、予算が続く限りプロジェクト を続けようとしています。また人材養成のNEXCESSもその1 つとなっています。 今後も色々とやっていこうと思っていますので、企業の方も興味を もたれましたら、こちらの方に連絡よろしくお願いします。 ・NEXCESS 次にNEXCESSということですが、これは平成20年の3月で 終わりますので、丁度折り返しというところに来ております。 現在はNCESの下に来て活動をしております。 去年と一昨年では、より回数を増やして開催しておりまして、多く の方に参加していただきました。 申込者数が初級がやっぱり一番多く、この辺りを上手い具合に提供 しないとニーズには答えられないのではないかと思います。 一昨年までは受けていただければ修了証書をあげていたのですが、 それを厳しくしたら1割ほどの方が受けられないような状況になっ てしまいました。 参加者は主にメーカー系が受講者の大半を占めております。 また、その中で受託開発。人材派遣が20%ほどに留まっているの で、こちらの方の技術向上も目指していますので、もう少し多くで きないかと思っています。 上級向けコースは経験を積むために年代が上かと思っていたのです が、実際は中級と変わらない年齢の方が来られていました。 上司に対するアンケートをとっていたのですが、部下の技術力が向 上したというのが7割、六割が意欲が向上したといわれておりまし た。 それでNEXCESSは有効だというのが9割超えていました。 また有料でも続けて欲しいということでアンケートがとられました。 今後では、文部科学省と交渉して、配布を自由にしようとしてライ センス情報を決めようとしています。 今後は初級を充実しようとしています。特にボードを新しくして、 よりリアルタイム性を高めようとします。 以上です。 *********************************************************** 12.ipa/sec組込みプロジェクト活動状況報告 SECというと、エンタープライズ系の組込み系という事で、20 04年の10月にできたものです。 2004年のSESSAMEのワークショップではセミナーをやり ました。 今までの人だけの取組みだけでなく、エンジニアリングとの取組み をやろうとしています。 エンジニアリング領域での活動として、2005年での活動内容と しましては、実装品質ということで、コーディング作法などの書籍 を出版しました。 ツールに関しても色々と開発しております。 スキル標準というものを策定しております。2006年度に起きま してはスキル基準というものをver1.1を目標に策定していこ うと思います。 ・教育研修 実際にETSSを使っていただきまして、どういうところで苦労を したのかということをアンケートいただきましたので、また後に公 開しようと思っています。 SECのHPからメールアドレスを登録していただければ、セミナー 情報などのお知らせをお送りしています。 後、他の関係する団体とのイベントのお知らせをこちらを通じて送 らせていただいております。 SECの研究員を募集しております。こちらは無料ですので、是非 SECの研究員として手をあげていただければと思っております。 以上です。 *********************************************************** 13.セサミWG7 e1グランプリ 今朝6時から集まってHamana3を打ち上げしました。 元々、SWSETでHamanaを始めたのはプロジェクトマネー ジメントを分散して1つのものをやろうとしていたのですが、それ 自体はここのチームが一生懸命作ると言う形になっておりまして、 それはまた後(午後からの発表)を見ていただければと思います。 ・ETロボコン 5年目ということで、今年も7月1日にやりました。今まではコー ス1つだったのですが、今年はコース2つで、2台ではなく4台で 競争させました。 一杯人が集まりまして、上手くできないのではないかと思っていま したが、予想通り上手くやり辛かった。なお、実際には500人ほ ど集まりました。 走らせながら、ジャッジもやり、ゴールするとやったということで 結構活発に活動できました。 今年からは女子大生専門チームも出てまいりまして、少し華やかに なりました。また女子大生に負けておらず、おじさんの方も頑張っ ておりまして、おじさんチーム、シニアチームが頑張っていました。 ・MDD 今年で3年目のMDDですが、2年目では経路飛行を達成していま す。この競技ではフライトログを元にして床から発進して、上昇を 経て、着地まで行います。 写真に写っているのが飛行船です。 ETロボコンは初級者の教育が中心でしたが、MDDは技術者の方 が本気になってやってくれるということで、モデルを厳密に作って やっていただけました。 もう1つおまけですが、飛行船から新たな活動が出てきまして、高 校の理科教育に良いのではないかということで、組込みの実験教育 をやりました。 命令を4ビットで自分で考えて、設計し、Cのソースにしてコンパ イルし、組込むという実験をしました。 そこで組込みを高校生の常識にしようということでやりました。 以上です。 *********************************************************** 司会: 予定より5分少々オーバーしましたが、発表していただいた皆様方 ありがとうございました。 ***********************************************************