-------------- セッションS2-2:プロジェクトアップデート 講師:プロジェクトの発表者 会場:B会場 参加者数:約50人 ------------- 概要 各プロジェクトの活動紹介 ------------- 1)EEBOF 組込み開発技術者のための社会学と工学をテーマとしたインフォーマルな情報交換を行う 非高尚なコミュニティ ・活動 宴 酒を飲みながら話し合う。 組み込みの分野では、情報交換の場が少ないため有効。 プロジェクト ・フレームレット 組込み開発向けのフレームワーク ・3月ウサギのまったり茶会 ・あるある組込み研究所 多くの開発現場に見られる「あるある」という問題と、その解決法を 共有する活動 事例→問題→発生原因→解決法→関連事例の順に論議する。 ウェブで公開 ------- 2)Emblix 発表者:早稲田大学 菅谷みどり 産学連携による組込みLinuxの普及および浸透を目指す。 ワーキンググループで仕様などの検討を行い、その結果を公開する。 ・リソースマネジメントワーキンググループ Linux上のQoSを支援するための標準APIの策定 CPU資源制御の標準化 開発環境ワーキンググループ ・GNU以外の処理系の組込みLinuxでの利用方法 ・仮想記憶空間に配置されるプログラムのリアルタイムデバッグ方法 ・Emblix標準化指標に準拠したツールの推奨と推進 -------- 3)SESSAME 目的 ・組込みシステムの社会的意味を明らかにする ・現場が基本的なソフトウェア工学技術を獲得できる環境を提供する ・中級の技術者を10万人育成する基盤を構築する。 活動 ・教育事業 組込みシステムに関するセミナー、ワークショップの開催、教材の開発など ・調査研究事業 組込みシステムに関する教育カリキュラム、標準の開発と研究会および講師研究会の開催など ・普及啓発活動 組込みシステムに関するホームページの運営、イベント出展、出版物の発行 コミュニティ WG(ワーキンググループ)活動 WG1〜WG8 例: WG3:MISRA-C研究会 WG7:高信頼性ソフトウェア検証コンソーシアム WG8:e-1グランプリ支援 具体的な活動 ・ETロボコン ラインとレースカーによる組込み技術ロボットコンテスト ・Hamana-2 模型ロケット打ち上げ ・MDDチャレンジ 飛行船制御によるモデル指向開発チャレンジ ----- 4)TEF 発表者:電気通信大学 西康晴 テスト技術者を無償で応援する集まり 教科書やツールなどを紹介 勉強会も開いている 活動 ・テストの教科書や専門書を翻訳 ・JaSST:ソフトウェアテストシンポジウムを開催 -基調講演 -パネルディスカッション、テスティングライブなどの企画を行う ----------- 5)T-Engine 発表者:東京大学 小林真輔 目的 組込みソフトウェアの標準開発環境の策定 ユビキタスコンピューティングの開発 ソフトウェアからのアプローチ ・T-kernelの強い標準化によるミドルウェア流通の実現 ・異なるCPU間においても高いソフトウェア互換性の確保 ハードウェアからのアプローチ ・T-kernelが動作するT-Engineハードウェアの規定 ・標準ドライバの規定 ・ユーザ回路を簡単に接続できる開発環境の整備 去年からの差分 ・T-kernel仕様書の改訂 1.B0.02→1.00.00 ・T-kernelの改訂 Ver.1.02.00 ・T-kernel Test Suite Ver.1.B0.00 ・T-kernel Standard Extentionの整備 -仮想メモリまで対応したメモリ管理機能 -プロセスベース -ファイルシステムを装備 2005年末に完成予定 ・ハードウェア開発プラットフォーム 拡張ボードなどをつけることが可能 ・FPGAによるハードウェア開発 ---------- 6)TOPPERS 発表者:もなみソフトウェア 邑中雅樹 組込みシステム分野におけるLinuxのような位置づけとなるOSの構築を目指す -Linuxを作るわけではなく、ITRON仕様に固執するわけでもない 成果 ・TOPPERS/JSP ITRON仕様のスタンダートプロファイルに準拠したカーネル ・TOPPERS/FDMP ITRON仕様をマルチプロセッサ用に拡張したカーネル ・TOPPERS/OSEK VDX OS仕様に準拠したリアルタイムカーネル ・TINET 組込みシステム用TCP/IPプロトコル ・RLL モジュールの動的なローディングを行うためのミドルウェア ・初級実装コースの教育コンテンツ 早期リリース ・TOPPERS/FDMP ・TINET1.3 ・TOPPERS標準割込み処理モデル ・中級実装コースの教育コンテンツ 成果物の利用事例 ・SDカラオケマイク(松下電器) ・電子ピアノ(Roland) ・インクジェットプリンタ(ブラザー) ・NC装置(オークマ) 進行中の活動 ・TOPPERS/ASP(JSPの改良) ・TOPPERS/HRS(高信頼システム向け) etc... ---------------------------- 7)組込みシステム研究グループ 発表者:名古屋大学 高田広章 情報処理学会の中の研究グループ→研究会にする予定 目的 ・組込みシステム技術の国際競争力確保・向上に学会の立場から取り組む ・研究発表や技術交流の場を設けることで、組込みシステムの研究の活性化を図る ・組込みシステム技術に関する産学連携の促進 活動方針 ・来年度の研究会設立に向けての準備活動と位置づける ・中〜大規模なシンポジウムやワークショップについては、既存のイベントに 共催、協賛、協力する。 ・小規模な研究発表会は主催、共催する --------- 8)組込みシステム研究分科会 発表者:兵庫県立大学 中本幸一 発表者不在のため発表中止 --------- 9)NEXCESS 発表者:名古屋大学 山本雅基 文部科学省による組込みソフトウェア技術者の人材育成 コースを大きく3つにレベルわけしている 上級には、技術系とマネジメント系を用意 体験型学習 手を動かして作業する ・プログラミング演習 ・グループディスカッション 初級の希望者が多い 自己評価 プログラミング演習を通じてできないことを自覚する 業務への通用までも教育に対して依存心がある ----- 10)SEC IPAの組込み系プロジェクト タスクフォース ・オーナーは経産省 ・ビジョン:日本のソフトウェア産業力強化 ・戦略 明確な事業領域の設定 強化のポイントの抽出 経営層や産業界・一般へのパブリシティ強化 スキル基準の公開