----- セッション SA-5 : プロジェクトアップデート 講師 : プロジェクトの発表者 会場規模 : B 会場(席数 約150人) 参加者数 : 約100人 ----- Project Update 2004/07/23 1) EEBOF 2) Emblix 3) TEF 4) T-Engine 5) TOPPERS 6) SESSAME 7) SESSAME WG3 8) CROSV 各プロジェクトの概要紹介 1つのプロジェクト5分でプロジェクトを紹介 ===== 1) EEBOF  発表者:安富 大輔(EEBOF) 組込みエンジニアのゆかいな仲間たちといった感じで楽しくやっています. ・ミッションは組込み産業の活性化に貢献すること ・ 問題設定 ・ 部分最適の「開発」ではなく,全体最適の「事業」,「再利用」の視点でのソリュ  ーションを検討したい EEBOF のプロジェクト  ESPRE(Embedded Software Process Re-Engineering)  プロダクトライン    トップダウンレベルで製品づくりを考える  自動販売機プロジェクト いろいろな手法を使って検証  BOF (飲み会)      ML で話づらい部分などざっくばらんに話しして交流を行う プロジェクト ESPRE (Embedded Software Process Re-Engineering)  組み込みソフト開発の課題は,開発の効率化,大規模化への対応などがある.これらを  改善活動へとつなげる.  失敗の原因と対策:プロセス改善ではなく,改善プロセスを考えるべき  ERPRE活動のゴール:様々な特性(組織構成,開発方法)にあった改善プロセスをパタ           ーン化し,改善フレームワークとして構築し,改善活動の手助け           となる ===== 2)組込み Linux の活動状況  発表者:早稲田大学 中島達夫 ・ 昨年10月にNPO法人化   > 国から予算がもらえるようにした   > 教育や新技術検討など新規事業への取り組みなどを行う ・ 現状の Linux の課題   > CELF と重複しないように活動を行      * QOSサポート      * 信頼性、セキュリティの改善      * I/O アーキテクチャの問題      * TOPPERS 高田先生との協力関係      * 教育の問題      * 政府が興味を持つ、IPA ソフトウェア協調して検討      * LinuxのAPI の標準化      * ISO と協調してやってゆく ・ 新規活動予定   > 開発環境グループ   > リソースマネージメントWG      * スケジューリングの      * 年度末を目指して、パッチのディストリビューションを目指している      * Linux のメインツリーへのマージ   > I/Oアーキテクチャ      * I/O 設計ガイドラインの作成      * さまざまなI/O センサ(デバイスの分離)   > カーネルアーキテクチャ      * 産学協同部分を中心にやってくる   > 組込み技術小委員会      * 組込みLinux の問題   > この先に      * OS 自体の信頼性、セキュリティ向上      * システムごとの最適化を容易にする ===== 3)TEF: Testing Engineer’s Forum  発表者:電通大学(西先生)の代わりに大西さん TEF: Testing Engineer’s Forum ・ ソフトウェアテスト技術者交流会    > 1998 年9月に活動開始    > 現在800名弱の登録    > MLベースの議論の、会合    > テストで幸せになる ・ お金はないけど熱意はあるテスト技術者を無償で応援する集まり    > ユーザ企業の検証 SIG    > テストプロセスの改善モデル SIG ・ テストの教科書や専門書を翻訳している    > 基本から学ぶソフトウェアテストや    > ソフトウェアテスト293 の鉄則の翻訳も手がける     * ほぼ ML と Web をインフラとしたオンライン翻訳チーム ・ JaSST ソフトウェアシンポジウムも開催    > すでに2回開会    > 来年も品川で1月27日くらいに開催予定    > 研究発表から実践事例、パネルディスカッション、テスティング     ライブまで幅広い企画    > 来年はロバート・グラス氏の基調講演を予定    > テストに対しての論文を募集しています! ===== 4)T-Engine プロジェクト  発表者:小林真輔 YRP ユビキタスプロジェクト T-Engine Forum ・ 20年くらい TRON をやっているが、次のプロジェクトとして T-Engineを行っている    > 背景    > 組込みシステムの高機能化、高性能化    > ユビキタスコンピューティングの実現      * OSレベルでの強い標準化      * ミドルウェアの標準化      * 基盤アーキテクチャの確立    > アプローチ      * Open Standard      * 仮想化と適応化のバランスの重視(Cost-effectiveness)      * チップフリーアーキテクチャ    > T-Engine アーキテクチャ      * ハード      * T-Engine,μT-Engine      * 実行プラットフォーム    > nT-Engine (ナノ), pT-Engine (ピコ)      * ソフト      * T-Kernel      * T-Monitor    > T-Kernel の上でさまざまなソフトウェアOSが動作する    > なぜ T-Engine か?      * 強い標準化    > ソースコードの公開      * 対象は T-Kernel 本体コード    > 応用      * Ubiqutous Communicator      * タグの情報を読み込ませて、物の情報を認識      * (ここで簡単なデモを行う)薬の飲み合わせの点検      * 様々なプロジェクトを行っている ===== 5)TOPPERS プロジェクトの最新状況  発表者:名古屋大学大学院情報科学教授,高田広章 ITRON 仕様の技術開発成果をベースとして、組込みシステムの基盤の作成 NPO の設立認可が得られて、9月から得られて活動を行っている リアルタイムOS の決定版を作成したい ・ 次世代のリアルタイムOS技術の開発    > 汎用ではなく、組込みに向いたOSを作りたい ・ 組込みシステム技術者の育成    > 開発した教育コンテンツも公開してゆく ・ その他のWG    > 教育WG, コンポーネント仕様WG, 中国普及WG, 会員数 120 ,     すでに4年になる, 幾つかのWG活動になる ・ プロジェクトの組織とこれまでの主な開発成果 ・ TOPPERS/JSP kernel    > μITRON4.0 仕様のスタンダードプロファイルに準拠したリアルタイムカーネル ・ TOPPERS/F14 kernel    > JSP カーネルをベースに,μITRON4.0 仕様に規定されたすべての機能を持つ    ように拡張したリアルタイムカーネル ・ JSPカーネルがメイン ・ TOPPERS C++ ・ TINNET    > 新バージョンを2月に配布予定 ・ RLL(Remote Link Loader) ・ DLM (Dynamic Loading Mangamer) ・ これまでに開発した教育コンテンツ    > 初級実装コンテンツ    > TOPPERSプロジェクトが、それを開発した会員より開発成果物として取り扱う    > DLM      * オープンソースとビジネスを共存させるアプローチ    > 教育コンテンツのライセンス      * 基本的な考え方      * Linux を SCO のライセンス問題などを参考にしている    > 組込みシステム向けのコンポーネント仕様      * このSWEST 分科会でも取り上げている    > 品質・信頼性向上のための取り組み      * 宇宙機に取り組み      * 性能評価手法も検証で検討する    > マルチプロセッサ    > プロジェクトの発展の方向性      * オープンは目的ではなく手段      * toppers のベンチャーなどが出て欲しい      * NPO 法人化以降、約10点    > NEXCESS(TOPPERSとは直接関係無いが)      * 名古屋大学組込ソフトウェア技術者人材育成プログラム      * 社会人向け      * 文部科学省に予算申請していた「組込みソフトウェア技術者の人材養成」       採択が決定 ・ SESSAME/TOPPERS の成果を活用する ・ 5年間で500名の技術者を再教育する目的 ===== 6)SESSAME  発表者:横井尚子 組込みソフトウェア管理者・技術者育成研究会 技術者、管理者の教育に関心を持っている SESSAME の基本概念  組込み技術者の 10万人規模で養成する SESSAME : Society of Embedded  活動概要   定期的な会合、および合宿を開催 ・ 教育カリキュラムの構築,テキストの執筆などを行う.参加者は200名を越える ・ 活動(WG)   ビジネスと企画と技術・プロダクトライン,組み込みソフトの設計手法の実践と   サンプル開発,MISRA-C 研究会,組み込みソフトのための教科書作成,組み込み   ソフトのためのスキル標準開発,子供向け組み込みソフト教育 ・ 活動(この1年) ・ 初級エンジニア向けセミナの改定、講師育成    > カリキュラム    > 講師を育成する    > リアルタイム・システムの設計指針    > リアルタイム・システムのテスト    > 組込みソフトウェア ・ WG6:子供向け教育    > 物づくりの楽しさを小さいうちから教えよう    > 親子キャンプの開催      * 子供のうちからものづくりの楽しさをしり、工夫をする ・ 各種カリキュラムに適した実習教材の開催 ・ 今後も活発に活動を続けて行きたい ===== 7)MISRA-C  SESSAME WG-3 として活動してきた(ご存知ですか?)  MISRA-C 研究活動の歴史    Open SESSAME ? WG 3 本にして解説書を出す"ひらけゴマ!"   ・レビューを行って discussion する    > 本を出してレビューを行っているので,ぜひフィードバックをいただきたい    > C-99についても,ver3 を出したい,まだ十分普及していない ===== 8)CROSV クロスビーと読みます ・2003年秋    高信頼性ソフトウェア検証に関するコンソーシアム    Consortium for Reliability Oriented embedded Software V & V    V & V は,バラバラではなくクロスしようという意味 ・2004 冬 TOPPERS の kernel を対象事例として,テスト手法,検証の議論を開始する ・2004 春 CROSV で検証フレームワーク作り ・Open Source,2000年代の日本のロケット   UML ロボコン ・414-n 150 の平行開発   がんばったかいがあって,404-n モデルの質の向上があった   コースをモデルにする 4-n が高い評価   適度な期間   よい学習経験を導く   コースの変更→モデルの大幅な変更 [質疑応答] なし [記録者の感想] 組み込み関連の開発,検証,教育などの観点で各々プロジェクトが取り組みを 行っている事が分かった.Emblix, T-Engine, TOPPERS 等の開発プロジェクト の成果もあり,SESSAME をはじめとする教育プロジェクトも拡大している.