********************************************************************** セッションS1-d 夜の分科会 テーマ:産学連携斡旋 −組込み業界の出会い系− コーディネータ:松崎 浩幸 氏(三菱電機マイコン機器ソフトウエア) 日時:2008/9/4 20:30〜22:30 参加人数:30名(開始時) ********************************************************************** <コーディネータ> (自己紹介) SWESTは今回で実行委員としても参加としても初めて. 進め方も勝手が分からないところがあるが,皆さんに助けて頂きたい. SWESTは今回で10回目となる.これから11回目,12回目となる来年からの SWESTを,なんらかの形で変え,取り組みを増やしていきたい. そのヒントを得られればと思っている. 自分は産学連携の有識者ではないが,関西の連携には元気がないと感じている. 今回のセッションのタイトルは『出会い系』だが,ここでは出会いの機会は 無いと思っている.今日のこの場で“カップル成立”とはならないだろうが, 長期的な目で見守っていただき,カップル成立の第1段階としてきっかけの 場となれば. (スライドを使いながら概要説明) ○Agenda ○産学連携とは 出典からの定義を引用すると,『産業界と大学の間で基礎研究や即戦力と なる人材の育成等において連携を図ること』となる. 皆さんの考える“産学連携”の定義とそれほど違いはないのでは. 大きく捉えれば,最前線の研究と人材育成の2本柱である. ○産学連携の取り組み 日本の産学連携の歴史を調べると,1960年代では大学紛争があり, 産学連携が良い意味で捉えられていなかったという背景がある. アメリカでは,1980年代にバイ・ドール法という画期的な法律が制定された. 政府の資金援助によって,研究を行った大学がその発明物の所有権を 持つという法律.これにより,産学連携が活発化した. 日本でも,後れを取った形になるが,民活法が改正され,産学連携が活性化した. 連携を後押しする形で,法整備が進んだ.国公立大学の教官の兼業規制が 緩和されるなど. ○産学連携の取り組み 法制度面だけでなく,大学側の取り組みも進んでいる. 産学官共同研究施設の設立が進んだり,大学教授が企業の役員に就任したり するなど.様々な大学で,マーケティングや広報,契約関係を担う 営業部門の設置も拡がっている. ○産学連携実施状況 企業と研究者とが対等の立場であることを共同研究とする. 共同研究は,グラフを見る通り確実に右肩上がりで件数が増えている. これに対して,受託研究は企業からの受託を受けて大学が研究を行うこと. この件数も右肩上がりで推移している. ○情報通信分野における産学連携. ライフサイエンス/ナノテクノロジ・材料/環境/情報通信/その他の分野で 研究の件数を見てみる.企業数ではなく,研究数. 平成18年のデータを見てみると,情報通信分野は,共同研究全体の9.9%で3番目. 受託研究では8.5%で4番目. 素人目に見ると,情報通信分野の産学連携は元気がないように思える. 投資額は2番目であるのだが,研究実績が少ない.元気がないのでは. ○SWESTを組込み業界の出会い系へ SWESTのそもそもの目標を5点挙げる.特に赤字で挙げた,  ・企業における大学の研究成果の導入の促進  ・企業の要求事項を大学側へ伝える場を提供  ・産学共同の研究活動のきっかけを提供 を重要視する. 5つあるうちの3つが産学連携に絡む項目であるなら,もう少しSWESTの場を なんとかしたいと考える. そこでここからは色々と議論をしていきたい. 流れとしては,  ・本当に産学連携が要るのか  ・連携するにはどんな問題があるのか  ・どうすればその問題が解決するのか というところまで議論したい. 議題1:産学連携って必要? <コーディネータ> 産学連携って要らないんじゃないか?と思われている方は挙手を. (コーディネータの呼び掛けに,1人が手を挙げる) なぜ要らないと思うのか? A:(産側) 要らないというと言い過ぎだが,産学連携に産から学に期待することがないから. 産の即戦力のために教育を?その意味では連携は要らない. 学がやっていることがそのまま産で適用できるほど,産のやっていることは 汎用的でない.即戦力を期待することが間違っている. 学でやっている基礎研究は必要であるが,それが産にとってすぐ有効にはならない. 今使える力になる研究を学がやるはずがない. よって,今までに挙げた理由からであれば,産学連携は不要である. B:(産側) というか,この会場での産学の割合は? (会場で挙手を行い調べる.産:学で7:3くらい) B: 闘いがいがあるな・・・ コーディネータ: 第一印象が悪くても,あとから180度変わることもある・・・ C:(産側) 自分は専門が情報ではなかったが,今は旨くやっていると思っている. 産業界には,情報学部がない時代からやっている人間が多い.なので, そもそも学で何をやっているかが分かっていない.つまり,産学連携に 何を期待すればいいのかが分かっていない. D:(学側) こういう議論をすると,たいてい学の立場は悪くなる・・・ 先ほどの円グラフを見ると,ライフサイエンスは,共同研究が非常に 上手くいっている.産業規模から見ると,相当に効率よく出来ている. 産業規模が大きいはずの情報通信分野では,逆に上手くいっていない. 産業規模からの効率で見ると,さらに差が大きくなる.それはなぜか. ライフサイエンスの学部では基礎学力の勉強が上手く行っているのに, 情報通信では,基礎学力の教育が上手くいっていないのではないか. コーディネータ: ライフサイエンスでは,産学でニーズや言語のギャップが少ないのでは. 情報通信分野では,産業側と学術側のニーズが,最初はうまくマッチして いると考えて始めるが,連携を進めるにつれて,ニーズのギャップが 大きくなりがちになるからでは. B: ライフサイエンスの定義が良く分からない. ライフサイエンスを医薬品と思って説明してみる. 経済産業省の統計を示す.ただし,経産省の実態調査はマジックだらけ・・・ グラフを見ると,医薬品の開発サイクルは10〜20年と長い.医薬品が中心で 開発サイクルが長いライフサイエンス分野は,基礎研究が生きやすい. 対して,我々の対象となる家電品などは開発サイクルが非常に短く, 基礎研究の研究内容がフィットしずらい. ちなみに,これはSESSAMIのOJTセミナーで使っている資料(会場,笑) このあと22時半から・・・(以下,略) A: さっきは産学連携を否定したが,要らないとは言っていないので. C: 産学が要らないという意見が多いが,これだったら要るんじゃないか? という意見を考えてみる. 有名な先生がいて,コマーシャル的な部分で企業的な受けがいいなら, 産学連携の必要性がちょっとは出てくるのでは. この先生が関わって開発した商品に,ネームバリューで付加価値が 付いたりするなど. E:(学側,元は産側) 自分がいるNCESは,学側であるが産学連携を推進する場である. 産側の,今ほしいものがすぐに出来上がるという期待に沿ってしまうと うまく連携できないだろう,という考えは持っている. NCESは大学内の組織ではあるが,大学の費用を一切使っていない. 自分たちの力で,国からの予算や企業からの共同研究費で運営している. ひとつの問題意識は,先ほども言ったように,即戦力を期待されると困る. 我々の立場は,『組込み業界の大学病院』という位置付け. 医学部の研究では,たった今,病気に苦しんでいる人たちばかりを見ていると なかなか連携がとれない.どうすればこの先,この病気を治すもっといい 治療法が見いだせないかを考えたら,基礎研究抜きにはありえない. 大学病院は,目の前にいる患者と基礎研究との両方を繋いで,どちらも 大事に出来るように連携とバランスを取るために,大学の中に病院がある. 企業の今欲しい要求と大学の基礎研究とを繋ぐ場にしたい,というのが NCESの発足理念としてある. 来年ほしいモノが,今年の共同研究で生きることを期待されても困る. 3〜5年先の将来のために,何を組込み業界で考えればいいのか,何が 役に立つのかを優先的に捉えている. コーディネータ: 企業では,開発費としてこんな要素技術に投資したいと言ってみても, 会社からは,儲けの話をまず真っ先にツッコまれる. そう言ってしまう企業の人間がいても,少しずつ連携を進めてしまうのは いいのか.それを緩和させられる方法はないのか? B: 出会い系の話で言えば,この女の子と付き合うとどうなるか?を思うと, いろいろと考えてしまう. コーディネータ: 不安要素がいっぱいある・・・ B: 奥さんには,最初は不安だと言われていた. 今は結婚して長いこと幸せ.それは10年後のビジョンが見えているから. (場内,歓声) コーディネータ: 自分は結婚して5年になるが,『奥さんはこんなに強かったんだ・・・』と 思う.予測がつくところもつかないところもある. 会社の話では,やってみないと分からない,効果の回収の目処が分からない という状況で,企業をなんとか説得させうる材料はないのか. F:(産側) IPv6での実体験を例に.リファレンスモデルを産学連携で作った. 先ほど開発サイクルの話が出たが,プラットフォームは浸透するのに 時間が掛かる.こういったものこそ,産学連携で取り組むべきだ. 儲けや開発期間が短いものを産学で行うのは間違いで,浸透するのに 時間が掛かる広めたい技術こそ,学の力を借りるべく投資すべき対象では? コーディネータ: 競合他社や企業間の橋渡し,といったところでは? F: 競争本意では,標準化は絶対に成功しない. コーディネータ: もし大学側で標準化を上手く着手して浸透させることを考えると, 逆の問題があるのでは. F: IPv6は分かりやすい話だが,それを広められるかは別の話. コーディネータ: 来年・再来年に回収の見込みはなさそうだが,こういった標準化の ような長期課題のためなら企業が投資しやすい面はあるのか? そういった企業はあるのか? E: 標準化は,複数の会社でやることが多い.1社だけではまかなえない ことが多いため. 複数社で協調する場合には,産同士では協調する領域を見つけることが 難しいので,学がうまく有効活用されるべき. コーディネータ: だんだん今の議題から逸れてきたが,後の議題に関連する話である. ちょっと整理します. 産業界側のメリットを考えると・・・ 産学連携で,即戦力となる人材が得られるわけではない. 直接的に利益の得られる研究結果が得られるというわけでもない. それでもないということは・・・なんかちょっと難しいな・・・ (場内,笑い) 結論づけが難しい. メリットではないが産が学に期待するところは,企業間の橋渡しであったり, 競争領域ではないところを標準化する働きを促進してもらえる. 競合しないところをともに行い,促進してもらう.これが産業界側にとって のメリットではないか. では次に大学側のメリットは? 自分は大学には関係の薄い人間なので創造になるが,自分たちの研究成果が 世の中で使われて喜びを感じられる,というので(学のメリットは)あって いるか? D: 大学によって違うとは思うが,大学はお金がない. 一番大きなメリットは,大学が外部資金を得られるということ. もうひとつは,共同研究で学生が外の世界を観れるチャンスを与えられること. G:(学側) 学生の教育には役立っている.現場で困っているところに直接関われ, その解決策を学生のうちから考えられるのは貴重である. ただ,最近の学生は話を振っても食いつかない・・・ 企業から引き受けても学生に押しつけるわけにはいかないジレンマがある. 自分からやる気がある学生には良い機会である. 企業から良い学生は居ませんか?と言われるが,じゃあ“良い学生”とは? というのは分からない. 共同研究で学生を育てても,その企業に来てくれるとは限らない. コーディネータ: 投資したが来てくれなかった学生さんにとっては,投資して貰ったから 行かなくなっているのでは? G: その学生には,興味があるからこそ,そこに行かせている. 学生は,共同研究に義理は無いと思っている. コーディネータ: そこははじめから期待せずに進めるほうが,お互いにハッピーなのか. G: いつかは良い学生が見つかるかもしれない.もう少し長い目で見てください. 良い方向に回る要素はあるはずだが,悪循環に陥っていると感じている. コーディネータ: 企業側としては,投資した良い学生さんが自分のところに来て貰えると は限らないというコトは,“合コンに参加したところで,毎回良い女の子が 見つかるとは限らない”と納得してもらうしかない. B: 合コンの心理か・・・ F: その場では,良い思いができる(綺麗なお姉ちゃんに会える)かも? コーディネータ: 提供した題材に関して取り組んだ学生に入って頂けないにしても, その経過ではそれなりの成果があるはず. 議題2:産学連携における問題点は? コーディネータ: 次の議題に行きたい. 話しの中でも,問題点や障害になっている面が出てきているが,連携の 開始までに問題となっているのは,費用面,費用対効果が一番である ようだ. それ以外に問題はあるだろうか?例えば,自分の抱えている問題を, どこに持っていけばいいか分からない,など. D: 多くの大学はリエゾンオフィスを持っている. A: 産の持っている問題を抽象化して,定式化まではいかないにしても, 学の扱いやすいように提示することが必要なのではないか. B: それが出来る先生は,モテモテだよな. D: 大学の先生は,基本的にモデリングや抽象化が好きだから. どの項目にあたるか分からないが問題をひとつ. 最近,大学も生臭くなってきており,大学自身が儲けたくなっている. 大学でも儲けたいとか権利を主張したいとかが大きくなりつつあり, 短期的な費用対効果を気にしだしている. コーディネータ: もうけを考え始めると,今まで出来ていなかったことが実は格段に 出来るようになることも.企業側の問題をヒアリングして上手く抽象化する ことが,結局は大学側のパフォーマンスや価値,儲けに繋がるはず. H:(学側) 企業の研究所とは違うアプローチがあるから大学に頼むのでは. それだけお願いする理由を作らないと. コーディネータ: その理由を探すのは,大学として難しいのか? H: 企業側が困っていることを大学からヒアリングに行くことはない.待っている 姿勢だけでは難しい. ヒアリングに行くことも必要では? コーディネータ: 大学関係者で,そういったことをやっている方は? A: 大学の先生から,ヒアリングしたいという連絡はあった. コーディネータ: 大学の方が積極的にヒアリングして,それを研究題材にするということか. A,D: 実感として,多くはない. コーディネータ: 企業側としても,もう少し歩み寄ってみたら,動きやすくなるのか. 変な例えになるが,収入を重視する!だとかビジュアルを重視する!だとか のアプローチのポイントを提示して貰えると,自分は収入に自信がある から・・・と動き出すところはあるかもしれない. 自分たちの困っているところはここで,こういう問題を解決したい,という アプローチではなく. B: 企業は困っていることを言えない.自分の弱点をひけらかせない. “自分は短足ですけど彼女募集中!”では解決してくれない. A: 高田先生は問題提供型と行っていたが,企業としてそのアプローチでは無理. 仲良くなれれば言えないことはないが・・・ B: IPAの公募では無理か? A: それなら出来る. B: 出会い系のシステムがあれば出来るということ. ちゃんと我々で出会い系のシステムをモデリングして提供して・・・ コーディネータ: SWESTは出会い系だ! やはり出会い系の場を提供すれば,企業側も言いにくいことが言えそうである. 他に問題点はあるか? I:(産学連携組織) 自分は大学での研究成果を産業界に繋いでいく組織に属している. 何をもって上手くいくプロジェクトかという定義の問題はあるが,一般的に 上手くいっているプロジェクトは,最初の視点から10〜15年後を見据えて 製品化を睨んでいるものが多い. 今日明日のお互いの願望を正直に話し合うとダメになるが,長いスパンで 見てお互いの広い意味での信頼関係があるとトータルで上手くいける. 長いスパンでの共有ビジョンをはじめのうちから持てることが重要ではないか. コーディネータ: 共通ビジョンを持つことはすごく難しい. それを,プロジェクトを進めながら見つけることはできないか. I: 上手く行くことを前提になら始められるが,付き合うか悩むくらいならば 付き合わないほうがいい. B: 一目出会ったその日から・・・というパターンも. コーディネータ: 悩むというコトは,なにかしらの不安要素がある? “始める前に何度かデートを繰り返して”というパターンは産学連携にある? I: 幾ら払えますか?という回答にスポンサーが明確に答えられるか否か. デートのたびに,割り勘なのか,払うのか,払って貰うのか,というお金の 問題を言い合っているようでは,甲斐性がないと思われるだけ. コーディネータ: 払う払えないが必要なのだろうか? お金はないけど誠意だけ!というパターンは・・・ E: 産にいたときの経験から. 大学には優秀な人材(学生)がいるんじゃないかという期待はある.だが, 産は入ってきてから鍛えるつもりだから,特に期待していない.これは実は 矛盾している.お互いの求めるものをよく見極めるべき. NEXCESSを例に挙げると,はじめから5年スパンのプロジェクトであったので, 1年ごとのリファインができ,成果をどう纏めるかを5年掛けて行えている. 自分の抱えている共同研究は,1年毎の更新契約.いきなり2〜3年の計画で 研究を行えないということは分かるが,大学はそれではうまく出来ない. ヒアリングやリファインを考えると,2年は必要.立場の違いの折り合いを つけることが重要である. 話しは変わるが,企業の中央研究所の位置付けは最近はどうなのか? 長いスパンでの成果を期待されているのか?やはりスパンを短くしろと 言われるのか? J:(産側) 長いスパンでの研究を増やすべきとの方向性が強まっている.短いものばかり を狙っていると,競争力を失ってしまうという懸念があるため. 企業の中での研究所では,製品ありきのスタートが前提となる.製品ごとに 研究者が割当てられるため,研究者の研究歴は浅くなりがち.そこで経験の 長い学側と連携を組むことで,お互いの研究者が育つ機会が生まれるのでは. コーディネータ: お互いのギャップを埋めるための,共同研究という考えか. E: 学のほうに短いスパンでの成果を求めるのは酷ではないか. スライドのP6,7を見る限り,受託研究のほうがお金が動いている.受託研究 的な要素によりお金を出したいのか. コーディネータ: (スライド資料3:『連携の必要性』を提示,企業の研究開発に要した期間と  利益の得られた期間の相対比のグラフ) 昔は,共同研究期間に対して利益を得られる期間がとても長かった.最近に なるほど,利益の得られた期間はどんどん小さくなる. 過去に,受託研究でお金だけ渡したが,成果が挙がらず失敗した例が あるということを聞いた. 完全に受託ではなく,共同研究の要素も兼ねた受託研究が最善か?と考えている. E: 産産の委託関係と,産学の委託関係は責任関係で大きく違う. 産学の受託研究では,PMは先生でもメンバは院生である. 議題3:問題の解決策は? 松崎: 別の企業と同じような成果を期待するならば,受託研究の選択肢もある. 企業からリーダシップを取れるような人材を出す形で行うのはどうか. A: ヒトに何かを頼むとき,委託研究にしろ開発にしろ,自分に出来ることと 出来ないこととを頼む場合がある. 自分に出来ることであるなら,わざわざ大学に頼む必要はない.責任のある 同業者に頼めばいい. 自分が出来ないことを産学連携に期待したいから頼むのでは.どこまで 出来るか分からないけれど頼む場合もあるとは思うが. コーディネータ: 自分に出来ることを期待するなら,大学の方にお願いすることはない. A: 何を大事に考えて頼むのか?が気になる. 企業は何を求めるのか?大学は何が求められているのか?をお互いに詰めて 要件定義をきちんとする必要がある.成果の具体的な内容なども考えて おくべき. K:(産側) CESTという組織は,産学連携の場として10年以上活動している. 相手をよく分かっているか?を問題意識と考えている.相手方の先生が どんな研究をしている方で,どんな人柄なのか,を知ることができる場を 提供している. CESTでは,企業の事例発表を中心に月1で技術セミナーを行っている. 企業側の開発事例に教授の方から意見を貰うことで,交流を促進してる. C: オフショア開発をやっている会社の話を聞いたが,外国の人を自社に呼んで 一緒に仕事をしているそうである.学生ならインターンにあたる. 企業の方が大学のことをやるのはどうか. D: 大学の非常勤講師でもいいので,企業の方に講義とかで大学に来てほしい. 予算の規模や手続きのスピードの違い,学生が半分くらい寝ている・・・と いったことに戸惑うはず. H: お互いをより知ったほうがいいよね,には賛成する. 慣らし運転といった感じで,試用期間を儲けることは出来ないのか? コーディネータ: デートに幾らを掛けるのか?という考え. 結婚して失敗するよりも,何回かのデート費用なら・・・ コーディネータ: そろそろまとめに入りたい. ミスマッチを避けるためには,デート期間を設けることが必要そうである. お互いのカラーを知るのも,CESTや学生インターンといった機会があり, 実現が難しいコトではなさそうである. A: SWESTって,出会い系サイトではないの? B: これまでの議論をスライドに纏めてみた. 大学と企業で視点が異なる部分がある.研究のスパンであったり,得られる 対価であったり.これらが産学連携を進める上での問題点となっている. 産学連携に何を求めるか?という問いへのアンサー案,上記の問題を解消する には,ヒアリングを積極的に行ったり,お互いの要求をきちんと定義したり, 意識合わせをしたりすることが必要.デート期間を設け,信頼関係を構築する べきという意見も出た. お互いのことを知るために,交流の場を積極的に活用すべきである. ETロボコンやCEST,非常勤講師など.そして最後に,SWESTである. このスライドは,事務局からPDFでダウンロード可能な形としたい. 松崎: やはりSWEST.SWESTを産学連携の出会い系の場として利用して欲しい. 以上。