SWEST9プログラムの概要


SWEST/DAS 共同基調講演、基調パネル

8/30 13:10〜15:40

現場力を高める見える化手法プロジェクトファシリテーション
〜モチベーションアップのツールと場づくり〜

概要: 近年のソフトウェアの短納期化・高品質化に対する要求へ応えるには、 工学的手法のみでは限界があります。ソフトウェアは、人が人のために 作るものであり、チームが情報を共有しながら課題解決するためには、 現場にモチベーションと「仕事の楽しさ」を復活させる必要があります。 本講演では、アジャイル開発とトヨタ生産方式からヒントを得た見える化手法 を使って、現場のモチベーションを高め、活性化することで生産性を伸ばす 「プロジェクト・ファシリテーション」を、実践方法を交えてご紹介します。

アジェンダ


講師: 平鍋健児(チェンジビジョン)
株式会社チェンジビジョン代表取締役社長。
株式会社永和システムマネジメント副社長。

略歴

1989年東京大学工学部卒業後,3次元CAD,リアルタイムシステム,UMLエディ タJUDEなどの開発を経て,オブジェクト指向技術,アジャイル型開発の実践する 「見える化」コンサルタント。オブジェクト倶楽部主宰、アジャイルプロセス 協議会副会長、要求開発アライアンス理事。
翻訳「リーンソフトウェア開発」、「アジャイルプロジェクトマネジメント」 など多数.著書「ソフトウェア開発に役立つマインドマップ」。

パネリスト: 高田広章(名古屋大学)、吉田裕司(富士通)、服部博行(ヴィッツ)


司会: 山崎 進(北九州カーエレセンター)

分科会 S1-a : 素敵な上司の素敵なリーダーシップ

8/30 20:30-22:30

概要: もう,暗い話は飽きました.今宵は,みんなで,上司自慢をしようではありま せんか.どんな仕事をするにしても,会社人にとって上司の影響力は大きいものです. 良い上司に恵まれることは,会社人にとって大変な喜びです. 例えば,もし,プロジェクトが困難な状況に直面したとしても,上司が素敵な リーダーシップを発揮すれば,みんなの気持ちが一つになり,信じられない頑 張りにより問題を解決し,チームは素晴らしい製品を開発できます.そして,私 たちは,ますます日々の仕事が楽しくなり,会社に行くことが楽しくなります. 今日は,素敵な事例を共有し元気になると共に,何らかの法則を見つけ,今度 は私たちが素敵な上司になりましょう.

コーディネータ:山本雅基(名古屋大学 NEXCESS)

分科会 S1-b : ワークショップによる開発プロセスの振り返り

8/30 20:30-22:30

概要: 開発生産性には、チームがうまく機能しているかどうかが大きく影 響します。しかし、その影響をわかりやすく体験する機会はなかな かありません。 この分科会では、参加者で作るチームがいくつかの演習をおこない ます。演習はワインバーグの本で紹介されているものをベースにし ており、チーム内のさまざまなダイナミズムを実体験できるように なっています。プログラミングなどの専門知識は必要ありません。 興味のある方はぜひご参加ください。 要望等はSWEST-DISCUSSメーリングリストで受け付けています。 企画ページ http://swest.pa-i.org/index.php/document.html

コーディネータ: 木元峰之

分科会 S1-c : 実践!なぜなぜ分析

8/30 20:30-22:30

概要: なぜなぜ分析とは、トヨタグループの企業文化として普及している、「なぜ」 を5回繰り返して問題の真因を追究する手法です。 この分科会では、市場に流出した不具合から、何を学び、どのようにプロセス や規範に反映していくかを、演習形式で実際に体験していただきます。 一見すると鬱になる流出不具合ですが、その中には改善の宝が眠っています。 組込みシステム開発を楽しくするために、宝探しをしませんか?

コーディネータ: 佐藤洋介(デンソー)

ソフトのテストとハードの検証。もっと一緒に考えよう!

8/31 8:50-10:30 チュートリアル S2-a
   10:40-12:20 分科会 S3-a

概要: ソフトウェアのテストおよびハードウェアの検証について、近年ますます意識 が高まってきています。そこで昨年のswest8では、「ソフトのテストとハードの 検証。なにが違って、なにが一緒?」という分科会を設け、ソフトウェアのテス トとハードウェアの検証とで、現在抱えている問題点は何か? お互いに使用で きる技術はないか? などについて議論しました。しかしその後は、相変わらず、 お互いに関わりが少ないように思えます。 そこで、お互いに使用できる技術などについて、より深く考えるために、ハー ドやソフトにおける手法や考え方を整理し、もっと密に連携することがないかを 考えていきます。

コーディネータ: 片山徹郎(宮崎大学)

プロダクトラインへの道のり 〜実践するためのキーポイント

8/31 8:50〜10:30 チュートリアル S2-b
10:40〜12:20 分科会 S3-b

概要: プロダクトラインって、話は聞いたことあるけど、実践するにはどうしたら いいんだろう?と悩んでいる方のためのチュートリアル/分科会です。チュート リアルではまず最初に概論を説明し、続いてプロダクトラインを実践する上での 勘所、(1)マーケティングプランニング・企画、(2)既存資産の移行、(3)アー キテクチャ設計、(4)運用・品質保証、の4つの観点からショートチュートリアル を行います。分科会では、講師・参加者でフリーディスカッションを行います。

講師:
安部田章(九州日立マクセル)
宇佐美雅紀(イーソル)
佐藤洋介(デンソー)
山崎進(北九州カーエレセンター)
吉村健太郎(日立研究所)

チュートリアル S2-c : プロジェクトファシリテーション 〜実践と変化〜

8/31 8:50〜10:30

概要: 集まった個人のスキルを100%以上に発揮させるチーム作りとしての、「プ ロジェクトファシリテーション(PF)」。本チュートリアルでは、実際にプロジェ クトファシリテーションを強く意識している製品開発の現場から、その実践と 変化の過程、その中から得た気づきを皆さんに発表します。

アジェンダ:
プロジェクトファシリテーション(PF)とは
PFの実践と変化
実践から得た気づき

講師: 懸田 剛(チェンジビジョン)

講師略歴: (株)チェンジビジョンにてプロジェクト見える化ツールTRICHORDの開発リード を努める。プロジェクトの現場において、従来のプロジェクト管理が目指す理想 と、現場が抱える問題とのギャップを埋めるピースの1つがPFであると確信し ている。

チュートリアル S2-d : 組み込みセキュリティ - 誰のために何を守るか

8/31 15:10〜16:50

概要: 組み込みセキュリティには大きく3つの側面があります。ひとつはネットワー ク等外部からの攻撃があっても機器を"正しく"稼動させ可用性を保証することで す。次にエンドユーザが機器に入力した個人情報を適切に取り扱い、ネットワー クへの流出等を防止することも重要です。最後に組込み機器は用途に応じて ETCなどの社会インフラアクセスのための情報(ソフトや機密情報)、デジタル コンテンツとその著作権保護のための情報、そしてメーカー自身の実装ノウハウ の結晶であるファームウェアなどが格納されており、これらの保護もターゲッ トの一つです。これら3つの側面から、組込み独自の制約下での既存の保護技 術と新しいアプローチの概要を紹介します。

講師: 橋本 幹生(東芝)

分科会 S3-c : 組込みシステム開発をプロジェクトベースで教育する:Hamana-4の取り組み

8/31 10:40〜12:20

概要: 組込みシステム開発、つまりあるモノの開発を、計画、設計、実装、試験、出 荷(発表)すること、これら全てを「体験、経験しながら学習する場」が組込み システム開発に携わるエンジニアには必要であるとSurveyor/Hamana Project実 行委員会(以下Hamana実行委員会)は考えています。 Hamana実行委員会はこの考えを実践するために、教育プロジェクトHamanaを継 続して実施しており、Hamana-1からHamana-3、2007年度はHamana-4として活動を 行っています。
Hamana-4では「教育する」ことを前面に押し出すため「評価」というキーワー ドを盛り込みました。 具体的には、ETSSを利用しプロジェクトを通してのスキル上昇評価、参加者か ら計画書の提出を求め進行具合に対してプロジェクトマネージメントを評価、発 表の場での開発成果でプレゼンテーション能力評価、の3つを柱として教育プロ グラムを展開しています。
討議の場では、参加チームによる成果報告と、Hamana実行委員会からのプロジェ クト報告、そして参加チーム代表とHamana実行委員会、および聴衆の方を交え た討論の場で、プロジェクトベースの教育について議論いたします。

コーディネータ: 大西秀一(ヴィッツ)

テストの戦略を立ててみるテスト

8/31 13:30〜15:00 チュートリアル S4-a:簡単な説明とテスト戦略立案
   15:10〜16:50 分科会 S5-a:品評会

概要: テストをどう設計すればよいのかを悩んでいる方は多いと思います。専門書を 読むと、テストの戦略が重要だと書いてありますが、肝心のテスト戦略の立て方 は載っていません。それもそのはず、テスト戦略の立て方には何か特定の技法の ようなものが無いからです。そこでこの分科会では、マインドマップなどを用い て試しにテストの戦略を立ててみて、お互いに品評会をするというトライアルを してみたいと思います。くれぐれも、こうすればテストの戦略はバッチリ、とい う方法は一切説明しませんので、そのつもりで。

コーディネータ: 片山徹郎(宮崎大学)
講師:池田暁(日立情報通信エンジニアリング)、西康晴(電気通信大学)、森孝夫(三栄ハイテックス)

チュートリアル S4b : QFD(品質機能展開)を使ってみよう。実践!コ-デザイン

8/31 13:30〜15:00

概要: 組込みシステムに求められる制約の中で、昨今「品質」が重要視されて ます。組込みシステムでは、品質は機能により実現されますが、機能間 には各種制約に基づくトレードオフがあり、どの選択肢を選ぶかを、そ れなりに蓋然性のある形で決定するのには、困難が伴います。実際には、 プレゼンを適当に作って、なんとなく決めているのがほとんどではない でしょうか。QFD(品質機能展開)は、古い方法ですが、よく使われる方法 の一つで、特に製品企画段階で有効に働きます。なお、QFDの詳細は、巷 の各種文献やhttp://www.qfda.jpを参照して頂くとして、本チュートリ アルでは、実際に手を動かして、本手法のコアな部分を体験することを 主眼とします。例題は、コ-デザイン的なものを扱いたいと考えています。

講師: 高野裕之(東芝セミコンダクター社)

チュートリアル S4-c : 組込みLinux開発におけるエンジニアの必要知識

8/31 13:30〜15:00

概要:
・前半
昨今、携帯、家電で使用されるようになってきたLinux。 しかし、組込みLinuxと一言で言っても、開発スコープによって、エンジ ニアに求められる知識が異なり、また、開発スタイルも異なる。 開発スコープは、大きく分けると、Linuxポーティング、ドライバ開発、 アプリケーション層開発と3つに分かれるため、それぞれの開発内容、必要ス キル、開発の流れについて説明する。
・後半
LinuxはTSSでプロセスディスパッチされているOSであり、RTOS で採用されているタスク優先度方式とその特性が異なる。 Linux−2.6でO(1)スケジューラが実装されたが、その特性を十分 理解してアプリケーション設計を実施するのと、理解せずに設計するのでは性 能が大きく異なる。 本講義ではO(1)スケジューラについてどういった特性をもっているのか? リアルタイム性を向上させるためにはどうしたら良いかを説明する。

講師: 坂上真市(NSK)

分科会 S5-b : 【ブレスト】少子化・工学部離れ時代の子供達に対して我々が出来る事

8/31 10:40〜12:20

概要: 組込みシステム開発の現場では人材不足が叫ばれ、開発の効率化や海外 アウトソース活用などによる対応をしている。 しかしこれらでは解決できない大きな問題がある。それは若手技術者の 確保である。直近の若手技術者の確保も問題であるが、それ以上に子供 達が我々"技術者"に対して興味を持っていないという大きな問題が存在 する。
少子化進行や工学部離れなど、我々には向かい風の吹き荒れる中、何ら かのアクションをしていかないとならない。当分科会では問題意識を共 有し、アクションに関するブレーンストーミングを実施する。 今、我々がやるべきこと、できることをみんなで検討し、具体的な取組 み開始に向けたトリガにしたい。

コーディネータ: 渡辺のぼる(IPA/SEC,SESSAME)

分科会 S5-c : 分解 Theハマナ4

8/31 15:10〜16:50

概要: 今年のHamana打ち上げ実験は、SWESTの前日に行なわれます。このプロジェク トのために開発されたソースコード、設計図書などをレビューします。特に高信 頼性、安全性という観点を伴ったコードレビューをSWESTで実施することは、開 発メンバーのスキルアップに加えて、SWEST参加者にとっても役に立つものにな るでしょう。
Hamana-4プロジェクトには、2つのチームが開発に参加しています。また、運 営側の風速観測システムもレビュー対象とできるかもしれません。それらのソー スコードを順番に見ながら、SECのコーディング作法、MISRA-C、構造化設計ガイ ドラインなど複数の基準に照らして構築の妥当性、参加者が見習うべき点などを 明らかにします。Hamana実行委員会の長老を中心に、何名かのレビュアをお願い する予定です。同時に、このレビューを通じて、品質評価の指標を議論したいと 思います。

コーディネータ: 二上貴夫(東陽テクニカ/SESSAME/東海大学)

ポスター・デモ発表

8/30 16:30-18:00

ポスター発表(受付順)

「第3回 組込みシステム技術に関するサマースクール」
村上靖明(SSEST3実行委員会)

「グライダーによる自由落下制御システムの試作と実験」
鵜飼敬幸(ヴィッツ)

「企業における組込みソフト開発の課題」
中川雄一郎(日立製作所)

「ペイロード搭載モデルロケットによる飛行経路の計測と表示」
久保綾子(ヴィッツ)

「MICSを用いたシステムアーキテクチャ設計手法の提案と評価」(デモ有)
森下雅行, 三好健文, 杉野暢彦 (東京工業大学)

「組込みソフトウェア開発へのモデル検査導入と支援ソフトウェア」(デモ有)
篠崎孝一(関西電力)

「組込みシステムにおける外部環境分析と形式手法の適用」
金川太俊(九州工業大学)

「ライントレースカーの動作を確認するためのシミュレータの試作」
池田健太郎, 片山徹郎(宮崎大学)

「開発プロセスを考慮した非機能要求のゴールの配置方法とその最適化」
田口博一(北九州市立大学)

「オープンソースと共存可能なセキュリティプロセッサL-MSP」
橋本幹生(東芝)

「組込みシステムを指向した仮想マシンマネージャの開発」
青山誠一, 八巻和磨, 早川栄一(拓殖大学)

「高信頼かつ高機能を実現する組込み向けOS共存システム」
阿部剛(NECシステム)

「除算に着目した消費電力最適な組み込みプロセッサ構成の決定手法」
片岡寛貴(名古屋大学)

「実時間マルチプロセッサスケジューリング機構」
船岡健司(慶應義塾大学)

「IP再利用のためのプロトコル変換器自動合成」
石川悠司(東京大学)

「プロダクトライン開発におけるテスト効率化手法」
福田 雅隆(九州大学)

「ソフトウェアとハードウェアの協調による組込みシステムの消費エネル ギー最適化」
菊地武彦(名古屋大学)

「マルチコアを対象とした応答性の高い実時間カーネル」
加藤真平(慶應義塾大学)

「ソフトウェアプロダクトライン開発における開発資産変更コストの見積 もり」
高祖靖臣(九州大学)

「組み込み向け軽量仮想マシンモニタの設計と開発」
神田渉,杵渕雄樹,中島達夫(早稲田大学)

デモ発表

「DJ用CDプレーヤーの開発」
木元峰之

「ものづくり教育システム(組込みソフトウェア実習教材)」
石川知之(ソフィアシステムズ)

「CoMETとFPGAを用いたハイブリッド・シミュレーション環境の開発」
小島保(ガイア・システム・ソリューション)

「組込みシステムの設計開発で便利な機能のご紹介」
スパークスシステムズ ジャパン

「タイトル未定」
イーソル

「タイトル未定」
ガイオ

「タイトル未定」
VaST Systems Technology

プロジェクトアップデート

「IPA/SEC組込み系プロジェクト活動報告」
渡辺登

「T-Engine Project」
小林真輔

「SESSAMEの活動報告」
横井尚子

「TOPPERSプロジェクトの活動報告」
横井尚子

「社会人向け組込み教育NEXCESS(ネクセス)の取組み」
山本雅基

「第3回 組込みシステム技術に関するサマースクール」
村上靖明

「モデル検査によるソフトウェアテストの実践研究会」
篠崎孝一

「九州組込みソフトウェアコンソーシアム(QUEST)活動報告」
芦原秀一

「システムLSI設計人材養成実践プログラム」
久住憲嗣

「ETロボコン・組込みソフトウェア開発人材育成」
小林靖英