分科会1 議事録 (S1-4-3)
コーチング入門〜子育てから学ぶ部下育て・上司育てハッピーアドバイス〜

コーディネーター:山本雅基(名古屋大学)
参加者:約40名


■「ALWAYS 3丁目の夕日」を上映しながら、
今日は、子供の頃を思い出そう!
→昔、親にどんなことを言われたか?

書籍「子育てハッピーアドバイス1、2」について
→部下育て、上司育てと子育ては似ているのではないか?
→携帯もパソコンも無かったのに、何であんなに楽しかったのか?


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■コーチング
コーチの語源:大型4輪馬車

コーチングとティーチングの違い
・ティーチング:ノウハウを伝える、教える
・コーチング:道筋を定める、自発性を伸ばす

コーチング=大型4輪馬車
お客のことを考えて、その人のために動いてくれる人

自分の人生において、どれだけのコーチに出会えただろうか?

良い上司は良いコーチではないだろうか?親は良いコーチではないだろうか?
→教えるよりも、支える方が大きいのでは?


■頭では分かるけれど・・・
コーチング技術:ラポール、フィードバック、傾聴、肯定的、質問、etc
→頭では分かるけれど、腑に落ちない。ゆえに、気持ちが伝わらない。
↓
今宵はハートで感じましょう!



■今宵の切り口は、家族
日本の会社の良さ:家族主義
近年:勝ち組、負け組(過度な能力主義)

本来の家族とは?(福利厚生は家族ではない)

家族主義を会社に持ち込めば良いのでは?



■子供の頃の思い出(昔を思い出す時間)
・昭和何年生まれ?
・周りに何がありますか?
・幼稚園、小学生の頃、何をして遊んでいましたか?

(山本先生の写真)
昭和33年生まれの僕
・名古屋 テレビ塔
・ガソリンスタンド(一番キレイな建物)

昭和30〜40年代
・速いぞ、新幹線!(名古屋から京都まで1時間)
・今より寒かった(名古屋にも結構行きが降りました。)
・小学校は2人並んだ木の机(三角定規が大好き)
・怪傑ハリマオ

昭和30年代
・手作りトントン相撲
・おばあちゃんに連れてってもらった保津川


昔:生きてるだけで楽しかった



■会場の参加者へ質問

●質問:「子供にこんなこと言われた。」「子供にこんなこと言った。」という経験はありますか?

(1)今日、娘に言われた。「パパ、また遊んでね。(7歳の娘)」
自分が子供のとき、遊んでもらったことはあまり覚えていない。
みなさんは、自分の子供とどれくらい遊んでますか?

(2)高校2年の娘、中学3年の息子
子供がやる事をぜんぶやってみた。一輪車、マウンテンバイク、サッカー、キャンプ
しかし、家に帰ると、あまり相手にしてもらえない。(うぜぇ、くせぇ)
C: 相当の親ばかですね。
Q: そのように接したのは、自分の親がそれだけ接してもらえたから?ほとんど接してもらえなかったから?
A: ほとんど接してもらえなかった。
Q: 一緒にやって楽しいですか?
A: 楽しい。

●質問:「うぜぇ」といわれないための秘訣とは?

(3)子供とはいろいろ遊んだ。しかし、うぜぇ、とは言われない。
→普段からしゃべる時間が多いからでは?

(4)3歳の女の子
解決方法:諦めた

★会社と家の違い
子供は捨てられない。会社は会社の方針に従うしかない。

(5)
オヤジ臭いといわれるのは、普通。
自分も同じことを考えていた。

★子供=教えてあげないと分からない
自我のある奴:教えなくても良い(コメント程度)
自我のない奴:しっかりと教えるべき
→相手を見て、対応を考えるべき

★子供は自信をなくすと問題行動を起こす→甘えてくるときは、自信をなくしているとき?
子供とは目に見えない壁が。

★子供との会話が質問調に。部下への会話が質問調に。(気をつけたい。話す事がない。)
→聞きたい時は、相手が話したくないとき。聞けない時は、相手が話したいとき。

★部下に尊敬されたい、子供に尊敬されたい(自己満足)

★イメージ:人間が腕を動かすとき、動いた後を想像する
イメージの共有する事が重要=家族も同じ

(6)親父の思い出:父親は飛行機が好きだった。自分も同じ事が好きになった。
→自分の好きな事を自分の子供と一緒にやった。


●質問:コミュニケーションを十分に取れば良いのか?

(7)小さい頃、あまり話した記憶がない。厳然とした壁。怖い。その反面、尊敬。
お袋が親父の悪口を言わない。コミュニケーションを取れば良いのか?壁はある程度作って、乗り越えさせる必要があると思う。

★何かをやっている人は偉い。背中を追う。

(8)昔は、いやおう無しに大変な事が多い。洗濯など。
→ゆえに、大変そうなことを見る機会が多かった。(昔の貧しい時代)

★自分達がどんどん便利な時代にしたせいで、時間ができ、その時間を有効に使えていない。ゆえに、上司、部下の関係も崩れてきた。

(9)昔は、仕事がたくさんあって、それを家族で分担していた。
今は、仕事があまりなく、分担せずに済む。

(10)楽にする事は考える事をやめさせている。
動かないときは文句を言う時代。昔は、動かないときは自分で直した。



■子育てに学ぶ

■子育てと部下育ての類似点
□子育ての場合(子育てハッピーアドバイスより)
自分の意思をちゃんと持っている子は大抵素直ではない
外でよく遊んで、お手伝いもして、宿題もするなんて普通の子供にはムリ
→現実にありえない理想の子供に我が子がならないと悩むより、今ある子供の良さを認めることからはじめてみてはどうでしょう?

□部下育ての場合
自分の意思をちゃんと持っている部下は大抵素直ではない
よく仕事をし、社内の諸活動もして、頼まれごとも率先してするなんて普通の部下にはムリ
→現実にありえない理想の部下に我が部下がならないと悩むより、今ある部下の良さを認めることからはじめてみてはどうでしょう?


■基本は「自己評価」を高めること
自己評価:自分は役に立つ人間だ
     自分には存在価値がある
     自分は大切にされている
     自分は必要とされている


■「自己評価」は大人でも大切
自己評価が低くなったとき、次のように感じませんか?
・依怙地になる
・やる気が無くなる
・面白くなくなる



では、どうすれば良いのか?
■話を聞く
話を聞いてもらえれば、大切な存在だと思え、自己評価が高くなる

徹底的に、話を聞くことが重要

そのためには、
■話をさせる
話を聞く前に話をしてもらわなければならない

技術:笑顔、一緒にいる時間を増やす、スキンシップ、体と心をむけて向かい合う


■受け止める
話を受け止める。心で受け止める。
頭で判断しないで、虚心坦懐に聞く。
頭の隅でよそ事を考えながら、上の空で聞いていませんか?


■「がんばれ」よりも「がんばってるね」
頑張ってるのに、これ以上頑張れといわれたら、余計つらくなる。

技術:できたことを褒めて、最後に頑張っているねと称える
   もちろん、ケースバイケース。でも、基本は頑張ってるね。


■みんなの成長が私の喜び
・みんなが自分を追い越して伸びていく事が私の喜び
・みんなを応援する事が私の使命

そう思えない人は永遠にコーチングできません。
無償の愛が重要。


■「ありがとう」を出し惜しみしない
「ありがとう」は自己評価を高める基本語。人間関係を作る基本。


■「ありがとう」は言った側も気持ちいい
「ありがとう」を言うと、自分の気持ちが良くなるぞ。
「ありがとう」を言うと、場の空気が変わるぞ。
「ありがとう」を言い始めると、癖になるぞ。
「ありがとう」はどんなに言っても色あせないぞ。


■徹底的に甘えさせる
意欲の元は、安心感
十分に甘える事で安心感が生まれる
不安を感じたときに戻れる場所を用意しておく

甘える→安心→不自由→自由→不安→甘える。。。

技術:相手のペースに付き合う
   信頼する
   接する時間を増やす
   しばらく叱らない


■仕事の自信をなくしてしまった部下へ
・自己評価を高める指導とは:コーチング
・会社で「甘えさせる」とは:親心を持つ上司、バックアップ体制を万全にする
・腹をすえさせる


■上手に叱る
・上手に叱れば、自己評価を落とすことなく叱れる

技術:何を叱っているか分かるように叱る
   今後叱られないようにするためには、どうすれば良いか伝える
   全人格を否定しない
   サンドイッチ法で叱る(認めて、叱って、認める)


■見方に弾を撃たない
叱り方が下手な人とは
・自己愛しかないのに、愛の鞭と言う人
・すぐに興奮する人
・能力がない人
・余裕がない人

・あなたは誰と戦っているのですか?
・あなたは何をしたいのですか?
・叱り方が下手なために、人をつぶしていませんか?

あなたは三途の川を胸を張って渡れますか?


■愛の有無を謙虚にチェック
愛に立脚して指導していますか?
愛を目指して仕事してますか?


愛とは決断と行動


(以下、雑談)