********************************************************************** セッションS5-a テーマ:『再現試験を実施できるようなソフトウェア試験技術者への道』 講師:小川 清 氏(名古屋市工業研究所) 日時:20014/8/29 14:30〜15:50 参加人数:7名 ********************************************************************** (議事録本文) 質問: ユニバーサルデザインは建築,工学でよく出てくる話だと思われるが, ソフトウェアの設計にユニバーサルデザインを適用するのは 普遍的な話であるか. 回答(小川氏): 講師が独自に提唱しているもの.これから広まっていくと良いと 感じている. ■まとめ 演習をいくつか行ったので,その中での議論を演習ごとに記載する. -------------------- 演習1 身の回りの追試を記述し,その制約条件を記述してください. ソフトウェアが同じ挙動をしないとき,温度を測っていなかった CPUが全体が熱暴走するというのは良く知られているが,Intelの80386という CPUの最初のロットは,熱くなるとネットワークプロトコルの処理の部分だけ 飛んでしまうという現象がある. -------------------- 演習2 身の回りの設計,分析,集合として記述してください. 〇ゴルフで同じように飛ばない 動作(ビデオで撮る) 血圧,脈拍,心拍数,筋肉(電気的) 風 〇車のシフトレバー 動作のスピード 内部で測定 〇IPアドレスが変わる TCPのセッションを張っているのにDHCPで変更になる. 〇無線 時間帯によって通信ができなくなる 他の電波を測定 〇電気回路 電圧,電流,クロック,ノイズ 電源投入時,コンデンサ,過渡現象 -------------------- 演習2.1 事例の場合に,分析を先にして設計する場合または設計を先にして分析する場合, あるいは同時に実施する場合の筋書を書いてください. 〇自動車 マイナーチェンジする場合,一度案を決めてから分析するか 分析してから案を決めるのか 〇論文 次の論文を書くために過去にどのような論文があるか(調査) 何を新しいものとして提案するか(仕様) 何を解決すればいいか,何を提案したいか 〇システム(製品),ソフト,サービス これから作りたいものの仕様 今あるソフトウェアの分析 何を変更すればいいか(設計) 分析→設計(物理量を扱わない) 設計→分析(物理センサを使用する) 同時:時間的にシビア -------------------- 演習2.3 身の回りで分析結果から試験をすればよい事例を記述してください. 〇論文 再現するように記述してあればよい 〇ソフトウェア ツールを使って誰でも同じ結果を出せるようにする. 回帰試験は自動実行できるようにすると,変わったところと 変わらないところの確認がしやすい. 影響のあるなしの予測の一覧を作っておく 〇Amazon ブラウザが異なると,同じアカウントとパスワードでも 異なるデータを返すことがある. -------------------- 演習2.4 身の回り関数を分析し,その設計指針が資料なければ再現し, 試験プログラムを記述してください. 〇何かの関数が特異点を含むか,ある引数の組み合わせの時だけ誤動作する ことがある. 〇Java,C,VisualBasicの比較を行った際に,Visual BasicのFTPが 不具合があり動作しなかった.報告したら1カ月ほどで修正版が出た. 〇Fortranを自前で最適化したので, その関数は最適化オプションをつけるとうまく動作しない. 〇Javaのストリングを==で比較した. -------------------- 以上。