********************************************************************** セッションS4-d テーマ:FabLab Tsukubaの歩み 講師:佐藤 健哉 氏(同志社大学) 日時:2014/8/29 13:00〜14:20 参加人数:約36名(終了時) ********************************************************************** <議事録本文> (質疑応答) Q.車車間通信でメーカー(仕様や方式)の違う車や,車車間通信を搭載して いない車がいた場合どうする?仕様や方式の標準化はどうする? A. (標準化について)  日本は現在ASVを行っている.ASVは日本の中で主要自動車メーカーすべて に入っている.  日本の中で周波数帯が760Mを使っているところと,5.8Gを使っているところ がある.  同じ周波数を使っていれば互換性がある.  日本の場合は,独自のメッセージをもっている.  日本では使える帯域が狭い.  760Mの中で10Mの1チャンネルしか使えない.  そのためメッセージが圧縮された格好になっている.  一方ヨーロッパやアメリカでは,5.9GHzで広い帯域をもっておりいろんな 情報を送ることができる.  ヨーロッパではCAR2CARコンソーシアムが中心になって欧州委員会に移って 今欧州標準になった.  ドイツ,フランス,イタリアなどのカーメーカーはその標準を使うことになっ ている.  アメリカでも標準化の動きはある.  各地域では大丈夫.  日本以外はメッセージや周波数などの統一化が進んでいる.  日本国内では,まだ議論が揺れ動いている.世界標準を使うのか,使わない のか.  この間までは世界標準を使おうと言っていたが,また揺れ戻しがあった.  世間ではガラパゴス化という言葉があるが,それになりつつある. (車車間通信非搭載車について)  徐々に普及することによって,より安全になっていくはず.  システム上,周りのことを見るので(車車間通信システムが)ついていない 車のことを考えることは可能.  周りにそのようなシステムがついていないのに,大丈夫であると過信する ことは一番よくないが,皆さんや社会が馴染んでいけばよくなっていくはず. Q.さきほどアメリカが2017年に強制的に車車間通信を搭載するという話があったが,  日本はどういった状況? A.日本はまだまだ.政府の権限が強い.  ヨーロッパはいろいろなものが法制化されつつある.例えば"イーコール"といっ  たシステムは来年かすでに法制化され義務化がなされている.  トップダウンでうまく動いている感じがする.  日本はすり合わせの世界なので,一社だけでなく  複数自動車メーカーが技術を整えてきたらうまく進んでいくのではないかと 考える.  一方で,2020年を合言葉に東京のオリンピックをターゲットに開発している.  それがエネルギーとなって,開発も進んでいくのではないかと考える.  ただ,自動運転というのは法律的な問題もまだまだあるため,  限られたエリアで実験しつつ,徐々に普及していくと思う. ■まとめ 本セッションでは,安全運転支援や自動運転などの現在のシステムの紹介に加え, 複数車両や道路インフラ間で情報交換を行う協調型先進運転支援システムにおける センサデータの効率的処理の研究について, 車々間・路車間通信の国際標準化動向も含めて解説が行われた. 以上.