********************************************************************** ポスター・デモ発表 ********************************************************************** ====================================================================== Androidでのデバイス制御を利用したアプリ開発事例 後藤 恭広 (株式会社 イーシーエス) ====================================================================== ○概要 Android端末とマイコンボードで音楽CDをリッピングするシステムである 録オンロイドの紹介を行った。 これにより、Android端末のみでデータベースの検索を行い、 楽曲管理データを取得したり、mp3へのエンコードができるようになる。 ○発表・展示状況 内部でどのような処理を行っているかを図を用いたポスターを利用して 口頭発表をしていた。また、実際にAndroid端末を接続しリッピングする というデモを行っていた。ソースコードが公開されているので、必要に応じて 見ることができるということも説明していた。 ====================================================================== 分散インデント:Androidアプリケーション間協調の分散拡張フレームワーク 長原 裕希 (立命館大学) ====================================================================== ○概要 スマートフォンを用いて、組み込み機器に適したフレームワークを構築する ための分散インテントの紹介を行った。 これにより、スマートフォンによる組込み機器の遠隔操作ができるようになる。 ○発表・展示状況 アプリケーション間で使用されるインテントを分散拡張させるための アプローチ手法についてポスターによる口頭発表を行うとともに、 SSDPとmDNSを送受信するというデモを行った。 ====================================================================== DBを用いたリバースモデリングと可視化 細合 晋太郎 (北陸先端科学技術大学院大学) ====================================================================== ○概要 下位と上位での言語(CとUMLなど)のあいだでのDBを使用した リバースモデリングとその可視化に対する試みについて紹介を行った。 DBによってモデル管理を行うことでモデルに対しての詳細な検索を可能にした。 ○発表・展示状況 ポスターによる口頭発表を行った。 この技術を利用することで、下位と上位の言語のあいだでの情報の欠落を防ぎ、 プログラム解析が容易になるそうだ。 現在はC言語にしか対応していないので、多言語に対応できるようにしたいと言っていた。 ====================================================================== Android端末を用いた画像処理による障害物認識 荒川 貴則 (愛知工業大学) ====================================================================== ○概要 盲導犬の役割を工学的に表現するために、Androidを用いた障害物認識手法 について紹介を行った。平滑化・エッジ処理といった画像処理の技術を 使用することで障害物の認識を行う。 ○発表・展示状況 ポスターによる口頭発表を行っていた。 平滑化処理の手順などについて、フローチャートを使用してわかりやすく まとめられていた。現在は障害物の認識しかできないため、信号の識別 などについては今後の課題だと言っていた。 ====================================================================== 量産組み込みソフトウエアへのSPL適用 飯田 隆博 (株式会社日立製作所) ====================================================================== ○概要 量産組込みシステムの開発工数の増大に対応するために、バリエーション管理 モデルの管理手法に対応するためのSPL適用について紹介していた。 フォーマットをエクセルで管理することで、修正を容易にすることができる。 ○発表・展示状況 ポスターによる口頭発表を行っていた。 エクセルを用いたフォーマットなどの図を用いてわかりやすくまとめていた。 これにより、量産組込みシステムにおいて、ソフトウエアのバリエーションの 増加に対応できることを説明していた。 ====================================================================== 性質の異なるアプリケーション統合を可能にするパーティションOSのご紹介 株式会社ヴィッツ ====================================================================== ○概要 機能停止できないシステムの信頼性を高めるためのパーティションOSについて 紹介していた。パーティション間通信を行うことで、他のパーティションの 故障による停止を検知することができる。 ○発表・展示状況 パーティションのアーキテクチャやその安全目標などについて 図を用いてわかりやすくまとめられたポスターによる口頭発表を行っていた。 これにより、機能停止できないシステムにおいての故障の際に機能維持が可能 だということを説明していた。 ====================================================================== 組込みシステムにおける性能設計評価ツールの研究開発 渡邉 友裕 (株式会社ヴィッツ) ====================================================================== ○概要 データ処理が時間通りに行われないために起きる不具合を防ぐための 性能設計評価ツールについて紹介していた。処理時間に対するモデル化に焦点 を当てていること、時間性能設計にはSPEを用いたことなどをまとめていた。 ○発表・展示状況 ポスターによる口頭発表を行っていた。 実行モデルの例について、シミュレータの図を使ってわかりやすくまとめていた。 パソコンにトレースの実行結果を表示し、評価結果画面について説明していた。 ====================================================================== ダッソー・システムズの提案する組込みシステムソリューション ダッソー・システムズ株式会社 ====================================================================== ○概要 統合型システム開発ツールCATIAなど、ダッソーシステム株式会社の取り組み について紹介をしていた。車や飛行機のシミュレーションやAUTOZARの開発環境 など、この分野には欠かせないツールである。 ○発表・展示状況 ポスターによる口頭説明に加え、DBMの例をビデオを用いて紹介していた。 バーチャルな世界で検証することで、試作を減らせることが説明されていた。 ====================================================================== 8ビットCPUでもモデル駆動、BricRobo(部品組み立て方開発ツール) 江口 亨 (株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ) ====================================================================== ○概要 8ビットマイコンでもモデル駆動開発ができるソフトウエア開発ツールである BricRoboについて紹介を行った。 OSに依存することなくモデル駆動開発を行うことができる。 ○発表・展示状況 BricRoboの特徴である、図を用いた設計・既存資産の部品化・部品の接続関係 からのソースコード生成について説明するとともに、 図を用いてビルドの流れを説明していた。 デモとしてチョロQの遠隔制御を行い、OSに依存しないことを示していた。 ====================================================================== Androidによる画像認識及び車体制御 松永 倫幸 (愛知工業大学) ====================================================================== ○概要 Android端末と画像処理技術を利用して、ベースとなる車体の進路認識の手法 について紹介していた。エッジ処理・二値化の手法を用いて進路を認識し、 進路の決定・方向の修正を行う。 ○発表・展示状況 ポスターによる口頭発表を行っていた。 実際に二値化やエッジ処理を行ったあとの図と、認識・車体制御を行う過程の フローチャートを載せ、進路決定までの経緯をわかりやすく説明していた。 ====================================================================== 進化したSDKの活用方法〜FPGA+マイコンボードでソフトウエアの実機でバッグを早期に実現〜 三菱電気マイコン機器ソフトウエア株式会社 ====================================================================== ○概要 メカ制御ソフトのデバッグのためのマイコン評価ボードの紹介を行った。 これにより、大型カメラなど、いきなり実機検証を行うことが困難なものに 対し、移乗動作をFPGA回路で作り出し、デバッグを実タイミングと同等の 速度で行うことができる。 ○発表・展示状況 ポスターによる発表を行うとともに、実際の評価ボードを展示していた。 発表者が聞き手に対してボードの説明を行っている姿も見られた。 ====================================================================== 組込み技術者向け専門書籍&雑誌の展示即売 CQ出版株式会社 ====================================================================== ○概要 CQ出版が発行している組込み技術者向けの書籍「interface」の展示・販売を 行っていた。 ○発表・展示状況 多くの人が立ち止まり、書籍を読む姿が見られた。 担当の方と談笑したりする様子もよく見られた。 ====================================================================== 擬人性を使用する情報提示用ロボットデバイスの開発 大澤 博隆 (慶應義塾大学) ====================================================================== ○概要 機械が「意図を持っている」というように人間が捉えられるように、擬人的な 要素を分解し、選択的に取り付ける手法について紹介していた。 身体的類似性・行動的類似性・内的類似性を選択的に取り付けることで、人間 に対してアプローチを行う。 ○発表・展示状況 ポスターによる展示を行っていた。また、目と手のデバイスを壁に取り付け、 目が人を追いかけるなどといったデモも行っていた。 同時に、どのデバイスが印象に残ったかといったアンケートも行っていた。 ====================================================================== テスト視点からのドメイン分析の試み 羽田 裕 (日本電気通信システム株式会社) ====================================================================== ○概要 テスト設計において、何を確認すべきかといったものをあらかじめ決めるため の手がかりとなるように、ドメイン分析をおこなった事例の紹介を行った。 通信機器の組込みソフトウエア開発のドメイン分析を行い、それによって作成 したテスト観点ツリーを開発作業に適用することで、従来なら流出したであろ う不具合を検出できた。 ○発表・展示状況 ポスターによる発表を行っていた。ポスター自体は文字ベースであり、図など は少なかったが、その分細部までしっかりと説明されていた。 ====================================================================== モデル駆動開発で形式手法 BricRobo FM(部品組み立て型開発ツール) 石田 晴幸 (株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ) ====================================================================== ○概要 上流設計をシミュレーションにより検証するソフトBricRoboFMを紹介していた。 構造を図、振る舞いをVDM++記述といった二つの観点でシステムを定義するこ とや、部品の組み合わせからシステム全体のVDM++記述を生成・シミュレーシ ョンできるということなどが紹介されていた。 ○発表・展示状況 ポスターによる発表を行っていた。 図とVDM++でのモデリングについて、部品やコンポーネント間の関係などが 図を用いてわかりやすくまとめられていた。 ====================================================================== モデルベース開発支援ツール(ZIPC)とトレーサビリティツール(TERAS) キャッツ株式会社 ====================================================================== ○概要 高信頼性が求められる電力制御ソフトウエア開発のためのツールであるZIPCと オープンなツールプラットフォームを構築するための社団法人であるTERASの 連携について紹介していた。 ○発表・展示状況 ポスターによる発表を行っていた。ポスターは主にZIPCの紹介となっており、 ZIPCでのシミュレーションやテスト画面などが載せられていた。TERASに関し ては、事業概要とツールチェーンの紹介のみにとどまっていた。 ====================================================================== システム開発文書品質研究会(ASDoQ) 森川 聡久 (システム開発文書品質研究会(ASDoQ)) ====================================================================== ○概要 開発文書の品質の向上・普及を目的とした団体ASDoQが文書品質の向上に取り 組む理由について紹介していた。システム開発の生産性向上は開発文書の品質 に左右されると考え、参加者に対する問題提起と、ASDoQ会員の勧誘を行って いた。 ○発表・展示状況 ポスターによる発表を行っていた。 ポスターは開発文書の質向上に取り組む理由を中心として、研究会の目的や 活動、勧誘まで、ASDoQの全体的な概要がとてもわかりやすくまとめられていた。 ====================================================================== 若手技術者育成の場ETロボコン東海地区大会 丸 雅光 (ETロボコン東海地区実行委員会) ====================================================================== ○概要 ロボット制御を通して、組込み分野の分析・設計モデリングに関する若手人材 育成を目的としたETロボコンの紹介を行っていた。 ○発表・展示状況 ポスターによる発表を行っていた。 ポスターには、コンテストの内容やコース、審査基準など、ETロボコンの概要 がひと目でわかるようにわかりやすくまとめられていた。 ====================================================================== テストカバレッジ100%への旅 ゴール思考モデリングの現状とロードマップ 木元 峰之 (きもと特急電子設計) ====================================================================== ○概要 ある箇所を修正した時に、ほかの箇所に影響が及ばないシステムであるmakeの 考え方に加え、ゴールの状態遷移を扱う「ゴール志向モデリング」について紹 介していた。これにより、一部の修正がほかの部位へ影響を及ぼさないため、 テスト数を減らすことができる。 ○発表・展示状況 ポスターによる発表を行っていた。ポスターはゴール思考モデリングで使用す る図記号を状態遷移図の形で記述されており、ゴール思考モデリングの考え方 などについては担当の方が直接説明していた。 ====================================================================== 北九州市立大学でのソフトウエア工学教育の取り組み 山崎 進 (北九州市立大学) ====================================================================== ○概要 北九州市立大学のUMLモデリングやソフトウエア工学、組込みソフトウエアな ど、体系的な教育方法論について説明していた。 教育の効果と効率・魅力を向上させるには、対象であるソフトウエア工学と、 教え方のインストラクショナル・デザインを理論と実践の両面で捉えること が必要だ。 ○発表・展示状況 ポスターなどはなく、「教材設計マニュアル」という本が数冊展示されていた。 参加者の多くの方が中を確認している様子が見て取れた。 ====================================================================== リアルタイムOSにおける細粒度パワーゲーティング制御 嶋田 裕巳 (東京農工大学) ====================================================================== ○概要 リアルタイムシステムの省電力化のためのパワーゲーティング制御について紹 介していた。RTOS内部の制御機構により、ユニットの電源をBEPまで強制的に OFFすることでリーク電力の削減を行う。また、制御機構はタスクの性能を予 測するため、リアルタイム性も保証される。 ○発表・展示状況 ポスターによる発表を行っていた。ポスターには設計の概要や流れ、その評価 についてグラフや図を用いてわかりやすくまとめられていた。 また、デモとしてLinuxからのパワーゲーティング制御を行っていた。 ====================================================================== モデル検査の適用プロセス 早水 公二 (株式会社フォーマルテック) ====================================================================== ○概要 組込み分野におけるモデル検査の適用プロセスの提案を行っていた。 開発プロセスの各段階において、適用プロセスの確立を行った後にアウトプッ トを定義、その後モデル検査報告書を作成する。 モデル検査のためのwebサービスも行っている。 ○発表・展示状況 ポスターによる発表を行っていた。ウォーターフォールの図を用いて各検査の プロセスを説明していた。 適用事例も展示してあり、そちらに興味を示す人もいた。 ====================================================================== FPGAで手軽に使えるネットワークプロトコルスタックIPコアの紹介 三好 健文 (株式会社イーツリーズ・ジャパン) ====================================================================== ○概要 イーサネットによる通信をFPGAに実装し、FPGA開発に専念できるように改良し たボードの紹介を行っていた。FPGAに専用ハードウエアを載せるため、通信を ソフトウエアで実装する必要がない。また、プロトコル処理をハードウエアで 実現するため、ネットワークを最大限活用できる長所がある。 ○発表・展示状況 ポスターによる発表を行っていた。また、実際のハードウエアも展示してあり、 手にとっている人も見受けられた。デモとして、現在時刻をネットワーク経由 でデータを転送し、表示するということも行っていた。 ====================================================================== GPU制御用ファームウェア開発環境 藤居 祐輔 (立命館大学) ====================================================================== ○概要 現状デバイスドライバが行っている作業をGPUに移行させることで、デバイスド ライバの負荷を軽減するためのアプローチや、開発環境の紹介をしていた。 ファームウエアの開発によって、現状では不可能なプリエンプティブションを 含むスケジューリングが可能になる。 ○発表・展示状況 ポスターによる発表を行っていた。作成したファームウエアの評価結果などに 加え、まだ組込み分野ではあまり馴染みがないためか、GPUに関する説明などに ついても細かく説明されていた。 ====================================================================== 「時代に適応した新しい体験型研修のご紹介」 株式会社アフレル ====================================================================== ○概要 エンジニアリング研修サービスとして、教育用レゴ マインドストームや Androidを用いた、体験型研修を行う。 演習結果がロボットの動作として現れるため、学習者の達成度や理解度が 把握しやすく、学習者は高いモチベーションを維持することができる。 ○発表・展示状況 ETロボコンでおなじみのレゴ・マインドストームを用いたデモを行っていた。 レゴ・マインドストーム用の部品を多数用意し、部品を組み合わせることで さまざまなカスタマイズができ、新入社員らに挑戦意欲を持たせられることを 参加者に示していた。 ====================================================================== 「実機を使わないAUTOSARコンポーネント開発環境のご紹介」 株式会社永和システムマネジメント ====================================================================== ○概要 AUTOSARアプリケーションの開発・シミュレーションツール ARTEC VFBS(Virtual Function Bus Simulator)と、AUTOSARコンポーネントの 開発・自動単体テストツールARTEC CDK(Component Development Kit)の紹介。 ○発表・展示状況 AUTOSARを定義し、パラメータを入れることで、システム全体の動作をPC上で シミュレーションを行えることをデモとして行っていた。AUTOSAR設計の 学習用ツールとしても利用でき、AUTOSARシステム開発を加速できることを 参加者に示していた。 ====================================================================== 「ピュア・カーネルで本当に満足ですか?「Natural Tiny Shellでもっと 便利に開発ライフ!」 +「Natural Tiny Loggerでアプリケーション・ デバッグをもっと便利に!」」 中村 晋一郎 ====================================================================== ○概要 小規模組込みシステムでシェル・インタフェースを扱うことのできるNatural Tiny Shellと、組込み向けlogging toolであるNatural Tiny Loggerの紹介。 MITとTOPPERSライセンスからの任意選択で公開している。 ○発表・展示状況 LPCXpressoを使った基板でのNatural Tiny Shellのデモと、DSP基板を搭載 したBlueTankでのNatural Tiny Loggerのデモを行っていた。 Natural Tiny Shellのデモでは、「よくあるシェル」との動作の違いを示し、 4KBのROMを入れることで、小規模組込みシステムで有用なコマンドインタ フェースを使用できることを説明していた。 Natural Tiny Loggerのデモでは、48KHzステレオサンプリングの音声をリアル タイムで処理しながらロギングし、システムの挙動を観察できるようにしていた。 ====================================================================== 「AUTOSAR OS仕様ベースのRTOSの仕様検討および開発に関するコンソーシアム型 共同研究」 風間 佳之 (日本電気通信システム) ====================================================================== ○概要 AUTOSAR OS使用をベースとした次世代車再組込みシステム向けのRTOS仕様の 策定、実装、検証スイート開発の研究の紹介。車載ソフトウェア開発規模の 増加に対し、ハードウェアに依存しない非競争領域を共通化したプラット フォームにすることで解決を図る。 ○発表・展示状況 ポスターと口頭による発表を行っていた。 AUTOSAR OS仕様を明確化し、自由に使える日本語版の仕様書を策定することで、 車載ソフトウェアの開発コストを軽減する。これによって、日本車の ガラパゴス化を防ぎ、海外と共同で開発・実装を行うことができることを 説明していた。 ====================================================================== 「組込みシステムを指向したLinuxプロセスログ取得機構」 Praween Amontamavut (拓殖大学) ====================================================================== ○概要 従来のプロセスロギング機構に対し、圧縮機能を追加しログ生成機器と ログ収集計算機に分離した、組込みシステムを志向したLinuxプロセスログ 取得機構の紹介。 ○発表・展示状況 組込みシステムでも、精度・効果が高く、大容量のログデータを蓄える 機構を、内部構造と構成の特徴などをポスターの説明を交えながら、 参加者に紹介していた。 ====================================================================== 「複数のポリシ/メカニズムの学習を容易にする組込みOSの実装」 茂木 高宏 (拓殖大学) ====================================================================== ○概要 組込みアプリケーション技術者を対象とした複数のポリシ/メカニズムを 搭載した組込みOSの説明。複数のポリシ/メカニズムに対する際の学習を 容易にし、内部構造の理解が容易なOSの構築を目的とする。 ○発表・展示状況 組込みOSの内部構造を学習しやすくするためのOSを参加者に紹介していた。 ポリシ/メカニズムの変更がタスクに与える影響を把握しやすくし、 OSソースコードの可読性を考慮するなど、学習しやすいOSを構成し、 H8やARMに実装を行ったことを示していた。 ====================================================================== 「AndroidにおけるOS可視化環境」 中川 裕貴 (拓殖大学) ====================================================================== ○概要 学校での専門教育や企業の学習者を対象としたAndroidのプロセスを可視化、 表示させる環境の開発についての説明。Androidのプロセスを可視化環境を 構築することにより、複数のプロセスの動作、プロセス同士の関係性などを 把握しやすくなる。 ○発表・展示状況 Androidのプロセスをサーバにログとして送り、ブラウザ上で可視化して 表示することによって、インストール不要で複数のプロセスの動作、 プロセス同士の関係性などを把握できるアプリケーションを開発したことを ポスターと口頭で説明していた。 ====================================================================== 「ファイル命名規約を利用したソフトウェアの可視化」 垣谷 広輝 (日本大学) ====================================================================== ○概要 ソフトウェア開発が大規模化し、仕様書に対応したソフトウェアの レビューに時間が掛かる。ソースコードファイルを機能別に グループ化することで仕様書との対比をしやすくするモデルを作成する。 ○発表・展示状況 ポスターと口頭による発表を行っていた。 命令規約では機能別に共通した文字列を含む(**Controller,**Toolなど)ことに 着目し、類似する機能を持つグループを作成するまでのプロセスを 例を用いながら参加者に紹介していた。 ====================================================================== 「mruby ⇒ TECS ブリッジ」 大山 博司 (オークマ株式会社) ====================================================================== ○概要 mruby ⇒ TECS(TOPPERS Embedded Component System)ブリッジにより、 mrubyからC言語のI/Fの自動作成を行う。これにより、TOPPERS/ASPなど RTOSオブジェクトやFatFS,TINETなどをmrubyから操作することができる。 ○発表・展示状況 mrubyからTECSブリッジの自動生成を行えることを、ソースコードのサンプルを 交えながら参加者に説明していた。C言語プログラムをオブジェクトとして mrubyから読み出すことができるため、リアルタイム性の高いものをC言語、 他をmrubyなど使い分けることができることを示していた。 ====================================================================== 「.NET Gadgeteerで超小型機器の制御アプリを開発する」 太田 寛 (日本マイクロソフト株式会社) ====================================================================== ○概要 .NET Gadgeteerによる超小型組込み機器制御ソフトウェア向け RAD(RapidApplicationDevelopment)環境の紹介。 .NET Micro Frameworkをベースとし、Apache V2 オープンソースとして 公開している。 ○発表・展示状況 .NET Gadgeteerによってどのような開発を行えるかを中心に紹介していた。 豊富なライブラリと様々なCPUに対応しており、電動モーターカーや モニタリングアプリなど多岐にわたって利用できることを説明していた。 ====================================================================== 「製品の安全性に対するリスクコントロール手段分析の思考過程モデルの提案」 太田 清隆 (九州大学) ====================================================================== ○概要 高い安全性が求められる製品・システムに対して、リスクマネジメントが 必要となる。リスクマネジメント中の思考過程を記述するため、 RCM分析の思考過程を記述することができるモデルの提案を行う。 ○発表・展示状況 ポスターと口頭による発表を行っていた。 従来のリスクマネジメントでは、後日見返したときに、アウトプットや 決定の根拠がわからないことが多い。リスクマネジメント中の思考過程を 記述するモデルがあれば、後日の参照やレビュー時に決定の根拠が 分かりやすくなることを、電子体温計を例としたモデルを示し、説明していた。 ====================================================================== 「組込み向け仮想化環境におけるマルチコア利用時の性能低下抑止手法」 太田 貴也 (名古屋大学) ====================================================================== ○概要 組込み向けOS仮想化により、複数のOSを1つのハードウェアで動かすことで、 コストを削減できるが、課題もある。FMPのリアルタイム性を保証しつつ、 Linuxの性能に影響を与えないようなマルチコア利用法を考察する。 ○発表・展示状況 LHP(ロック取得までの時間)を軽減するためのRTOS migrationなる手法と、 不均等負荷問題を解決するためのLinuxにFMPのタスク配置状況を考慮した ロードバランスをさせる手法について、ポスターと口頭により 参加者に示していた。 ====================================================================== 「ヘテロジニアスなマルチコアプロセッサ向けI/O制御機構の実装と評価」 川口 雄輝 (慶応義塾大学) ====================================================================== ○概要 I/O処理専用コアを持つヘテロジニアスマルチコアプロセッサを想定した、 ハードウェアによるI/Oリクエスト管理とデータ転送を実現するI/O制御機構の 設計と実装についての説明。 ○発表・展示状況 I/O処理専用のコントローラを載せ、計算とI/O処理を分けることにより、 I/O処理を低遅延で行うことができる。I/Oリクエストの管理と通信を 制御するためのハードウェアを構築。実装したときの評価をポスターと 口頭により説明していた。 ====================================================================== 「ヘテロジニアスなマルチコアプロセッサ向け分散TLB機構の設計および実装」 川瀬 大樹 (慶應義塾大学) ====================================================================== ○概要 小規模コアで動作し、高性能な組込み向けヘテロジニアスマルチコア プロセッサ向けに分散TLB機構を設計・実装を行った際の評価について説明。 ○発表・展示状況 分散TLB機構の全体図や動作の様子をモデル化した図を使い表現、 TLB機構を用いた効果的なメモリ機構により、従来のTLBより面積を 小さくできることを、評価結果のグラフを用いて説明していた。 ====================================================================== 「マルチコアプロセッサにおけるインプリサイス計算向けリアルタイム スケジューリングの実機評価」 千代 浩之 (慶應義塾大学) ====================================================================== ○概要 マルチコアプロセッサにおいて、拡張インプリサイスタスクの各々の部分を 固定優先度でスケジュールを行う、準固定優先度スケジューリングを 実機評価した研究についての説明。 ○発表・展示状況 実機評価の結果、グローバルスケジューリングはパーティション スケジューリングより低オーバーヘッドであり、準固定優先度 スケジューリングは固定優先度スケジューリングと比べ オーバーヘッドの増加が小さいことを、測定結果のグラフで説明していた。 ====================================================================== 「ランタイムバイナリアクセラレーションに向けたツールチェインとドメイン固有言語の提案」 宮島 敬明 (慶應義塾大学) ====================================================================== ○概要 アプリケーション実装時に重要となる、システムレベル並列性を 自動抽出するための、Courierと呼ぶバイナリアクセラレーションのための ツールチェインとドメイン固有言語を説明。 ○発表・展示状況 バイナリから半自動的にオフロードすべき個所を選択し、 システムレベル並列性を抽出する。Courierを用いることで、 元のソースコードや専門的な知識がなくとも 、容易にタスクレベル並列性を取り出せると紹介していた。 ====================================================================== 「Responsive Linkを用いた分散リアルタイムシステム向け高信頼な通信機構」 水頭 一壽 (慶應義塾大学) ====================================================================== ○概要 Responsive Linkを拡張して実装した、高信頼なリアルタイム通信を実現する 通信機構についての説明。 Responsive Linkの誤り訂正符号と伝送路符号を拡張し、ノイズ耐性を向上する。 ○発表・展示状況 ポスターと口頭による発表を行っていた。 Responsive Linkをベースに任意の符号を組み合わせて通信可能にすることで、 伝送路特性に柔軟に対応でき、現実的なハードウェアコストで ノイズ耐性を向上した、信頼性の高いリアルタイム通信が可能であることを 参加者に説明していた。 ====================================================================== 「再利用性を考慮した二部構成シミュレータ設計手法の改良について」 川元 卓 (宮崎大学) ====================================================================== ○概要 ソフトウェアの動作確認にシミュレータを使用する場合、 シミュレータの開発も行う必要がある。 シミュレータの開発にかかる手間を削減するため、 再利用性の向上を目的として二部構成シミュレータを改良する。 ○発表・展示状況 ポスターと口頭による発表を行っていた。 開発環境部・周辺機器部・実行環境部の3部品に分けることで、 シミュレータの自由度が上がり、それぞれの部品を並行して開発可能になる ということを、プレゼンテーション形式で参加者に説明していた。 ====================================================================== 「ディペンダブルロボット車両のハードウェア構成」 藤原 清司 (独立行政法人産業技術総合研究所) ====================================================================== ○概要 機能安全SIL2~SIL3に相当する安全性を備えた生活支援ロボットの開発を想定し、 制御系の冗長化による単一故障耐性のある高信頼車両ハードウェアを 試作した際のシステムについての説明。 ○発表・展示状況 ポスターと口頭による発表を行っていた。 信頼性と安全性を重視したハードウェアを、車椅子を例として紹介していた。 単一故障耐性をそなえるため、同じハードウェア部品を2つ用意し、 その2つの動作に差異がないことを確認する。 ハードウェアに冗長を持たせた相互監視機構を構成し、信頼性と安全性を 向上させることを説明していた。 ====================================================================== 「SysMLによるモデルベースディペンダブルロボット開発」 BIGGS Geoffrey (独立行政法人産業技術総合研究所) ====================================================================== ○概要 ロボット開発プロセスにシステムエンジニアリングを適用することを試みる。 OOSEM(Object-Orienter Systems Engineering Method)プロセスとSysMLを ロボット開発プロセスに使うことを試みた際の設計過程についての報告を行う。 ○発表・展示状況 隣で発表する「ディペンダブルロボット車両のハードウェア構成」の例に登場した、 車椅子ロボット設計過程について解説していた。オブジェクトで指向の方法論で よく用いられるトップダウンの仕様検証プロセスを用意し、SysMLを利用した ロボット開発プロセスが、どのような過程を得たかについて説明し、 SysMLとOOSEMで設計することで、モデルの再利用に優位であることを示していた。 ====================================================================== 「パイプライン処理のための演算仕様記述言語mhdlとその処理系」 瀬尾 雄三 (シグナル・プロセス・ロジック株式会社) ====================================================================== ○概要 パイプライン処理による演算論理を記述するための演算仕様記述言語mhdlに ついて報告を行う。FPGA向け論理回路を自動生成する。 ○発表・展示状況 ポスターと口頭による発表を行っていた。 mhdlは数値演算部分の論理設計支援に特化しており、 一般的な数式の形式で記述を行うと、Verilog HDLのソースコードとして 出力する機能を持つ。 プログラミングの容易さを特徴としており、 有効桁に着目した数値型の最適化を自動的に行う。 また、改行と字下げに意味をもたせ、論理構造の把握を容易にしていることを 説明していた。 http://signal-process-logic.com にて評価版を公開中であると参加者に伝えていた。 ====================================================================== 「感度可変リングオシレータを用いたデバイスパラメータばらつき推定」 樋口 裕磨 (大阪大学) ====================================================================== ○概要 デバイスを感度可変リングオシレータを用いて測定し、 リングオシレータの発振周波数からパラメータのばらつきを 推定する手法についての説明。 ○発表・展示状況 概要と研究結果の報告をポスターで発表していた。 感度可変リングオシレータを使用したパラメータのばらつきを 推定する手法について、図を用いて分かりやすく丁寧に解説していた。 ====================================================================== 「高位合成前のループタイリングによる性能制約下でのレジスタ数削減」 望月 俊啓 (東京都市大学) ====================================================================== ○概要 高位合成を用いる前に、ループタイリングでループを分割、小分けにし、 次のループが開始するまでの時間を短縮する手法や、レジスタの再利用で、 レジスタ数を減らしながら並列化する手法の説明。 ○発表・展示状況 ポスターと口頭による発表を行っていた。 レジスタを無制限に使用した場合に性能上昇可能なアルゴリズムと、 レジスタを削減しつつ、性能制約を保てるラインをいかにして発見するかを、 サンプルコードと図を交えて説明していた。 ====================================================================== 「NBTI・RTNが論理回路およびSRAMの信頼性に与える影響について」 松本 高士 (京都大学) ====================================================================== ○概要 トランジスタの特性であるNBTI・RTNが論理回路およびSRAMに与える 信頼性への影響についての報告を行う。 ○発表・展示状況 ポスターと口頭による発表を行っていた。 電子の欠落による影響が論理回路・SRAMにも表れるということ、 RTN(Random Telegraph Noise)の組み合わせ・回路遅延のゆらぎが 性能に影響がでることを、グラフ化した実際の実験データを示し、説明していた。 そのため省電力のため低電圧で危機を動かすとこれらの影響が出るということを 参加者に示していた。 以上。