********************************************************************** セッションS5-b 分科会 テーマ:テストの戦略を立ててみるテスト Returns! コーディネータ: 片山徹郎(宮崎大学) 講師 :池田 暁 氏(日立情報通信エンジニアリング) 森 孝夫 氏(三栄ハイテックス) 日時:9/5 15:10-16:40 参加人数:約20人 ********************************************************************** *********内容********* 前半で紹介したマインドマップを用いた演習 4グループに分かれて行われた(1グループ4〜5人で構成) ・マインドマップを用いた自己紹介 ・マインドマップを用いたテスト設計(個人) ・個人で作成したマインドマップをグループでまとめ、グループのテスト設計 マインドマップを作成(グループ) **********後半開始********** 司会: 演習を始めるにあたって、みなさん年齢や立場を気にせずフラットな立場で行ってください。 またマインドマップの作成を失敗しながら進めてください。 司会: まずは自己紹介をマインドマップで書いてください。 **********演習1開始(10分間)********** 司会: マインドマップを作成するするときの注意です。 マインドマップの伸び方が片方だけに偏ったら、空いている場所を使ってください。 線でつながっていればどこに書いてもよいです。 **********演習1終了********** 司会: グループ内でじゃんけんをし、勝った人から時計回りにマインドマップをネタに 自己紹介をしてください。 一人当たり2〜3分です。 一人が発表を終わるたびに拍手をしましょう。 *********自己紹介開始********** ・雰囲気 どのグループも和気あいあいと行っていた。 途中笑い声も聞こえてきた。 自己紹介が終わるたびに拍手も聞こえてきた。 フリートーク中も笑い声がありました。 司会: 早く終わったグループはフリートークです。 *********自己紹介終了********* 司会: マインドマップの書き方を実感していただけたと思います。 書いたことで説明しやすかったことがあったとがあると思います。 マインドマップを見なくても、なんとなく書いたことが思い出せたと思います。 マインドマップを書いているときは、耳かきをしている間隔に似ていませんでしたか? まだ何か残っていないなかなということです。 自己紹介をマインドマップで行うことで、どのような思考で他人が話しているかが わかったと思います。 ※資料としてテスト設計を行う製品の仕様書が配布された。 司会: ある日突然資料を渡され、テストを考える。 自分以外にほかに聞く人がいない。 資料のみを用いてマインドマップによりテスト設計を行う。 以上のような状況でテスト設計をすると思ってマインドマップの作成を行ってください。 *********演習2開始(15分間)********* 司会: マインドマップを作成する際の注意点です。 仕様書は始めに読みましょう。 仕様書ばかり見ていてもいけません。 ある程度作業が進んだら仕様書を見ないで行いましょう。 ・雰囲気 マインドマップ作成中はみな真剣で静かであった。 ********演習2終了********** 司会: 分析をしながら、テスト設計をしていただきました。 残り時間が半分のアナウンスから、皆さん細かいところを設計していたようです。 今までは個人でテスト設計を行いましたが、次はグループでテスト設計をしていただきます。 皆さんが作成したものをまとめて、グループのテスト設計のマインドマップを作成してください。 マインドマップを作成する際の注意点です。 全員の合意がとれるマインドマップを作成してください。 じゃんけんで発表者を決めるため、しっかりとグループ全体で合意を取ってください。 ベテランの方の意見が通りやすいので、始めに伝えたようにフラットな立場で行ってください。 *********演習3開始(30分間)********** 司会: 今回のテスト設計では深いところまで要求しません。 ・雰囲気 どのグループを一丸となりマインドマップの作成を行っていた。 先ほどの個人での作業とは異なり、お互いに意見を出し合いひとつのものを作り上げていた。 *時間が足りず、演習時間は当初の25分間から30分間に伸ばされた。 ********演習3終了********* 司会: ひとつのマップにほかの人の意見をまとめていくのはどうでしたか? 他人のマインドマップを見ることで、どのような設計をして、 どのように考えているかがわかったと思います。 それでは各グループでじゃんけんをして、最後まで勝った人が発表者です。 1つのグループの発表時間は2〜3分です。 *********各グループの発表開始********* <グループ1> まず、ユーザが使うことを前提に考えた。 操作、表示、ハードウェア、データ構造に分けた。 操作 確認するのはボタンについて ・破損があるかどうか ・耐久性 ・オン、オフ ・長押し ・チャタリング 表示 液晶での確認項目 ・証明の明るさ ・照明でみることができるか ・耐久性 画面表示では、 ・再生中 ・充電中 また再生中のボタン操作に対応しているのか? 機能が満たされているかを確認するテストを行う。 ハードウェア ・USBコネクタ ・メモリ ・物理的に出てくるジャック ・抜き差しする回数 ・破損 ・対落下性 データ構造 ・ファイル形式は? ・ファイル名の長さ ・ファイルサイズ ・画面表示でMP3タグは正しいのか? 司会: まだ考える先があるときは、線だけでも残しておく。 色を使い分ける。重要なところは色に変化をつける。 講評1: 複数の人間が考えたものをまとめるときは、視点の粒度がまばらになってしまうが仕方がない。 操作上に状態が出てくるものがある。 ソフトのテストと個体テスト(出荷時)がある。 講評2: テストとして考え出してつなげているので、完成した後にまとめるとすっきりすると思う。 さらに細かく分けていくといいと思う。 <グループ2> 中心に製品をおいた。操作などをメインのブランチとしておいた。 表示のブランチ ・文字数では境界値の検査 ・文字コードについて。特に日本語はどうなるのか。あと全角・半角 ・スクロールはどうなるのか。全文字数でスクロールするのか、 表示文字数をオーバーしたときだけなのか。 操作 ・ボタンとスライダのみ ・ボタンは再生、送りがある。チャタリングはどうなるのか? ・押し方での変化はどうか?長押しはどうなるのか ・スライダの変化での対応はどうなるのか?0でミュート?100はうるさくない? 充電 ・OFFの時は充電の仕様があるが、ONのときはどうなるのか? ・マトリックスで整理 パフォーマンス ・バッテリー時間 ・起動時間 ・USBに対する負荷テスト ・チャタリング リセット ・異常時のリセットはどうなの? ファイル形式 ・ホストPCはどうなの?(OSの対応性) ・扱えるファイルは? ・音楽ファイルでMP3以外は? ・拡張子が変化したMP3ファイルは? ・ファイルサイズが大きいときは? ・ファイル数は? 司会: マインドマップが部分的に逆向きになっているのは、大人数で行うときによくあるので問題ない。 図を使えるときは入れましょう。 講評1: テストの視点。単体なのかどうなのか? 文字は単純なようではまりやすいです。 最近のUSBにありがちなOS対応。 講評2: 半分はマインドマップであるが、残りの半分はマインドマップではない。 途中で止まってしまっている。 マインドマップのいいところは視覚化できることである。 はやりは中心に絵を描くこと。 異常時のリセットの仕方は、どのように製品を壊すかを考えると面白いと思います。 <グループ3> 中心に製品の絵を描きました。 そこから仕様書にある、表示などのキーワードを書いた。 そこから表示であれば ・どのような種類の文字なのか? ・文字数に対する対応はどうなのか? を考えた。 データに対しては ・内部のフォルダ構成はどうなっているのか? ・サイズが大きいときのフォルダ数 ・1ファイルが大きいときの対応は? ・データフォーマットはどうなっているのか? 転送にソフトウェアを使うが、 ・タイトルの処理は? ・タイトルがないときはどうするの? ・曲順が正しく再生されるのか? 再生、停止のボタン ・状態遷移図をつくった。 ・停止では自動機能があるのか? 司会: 絵らしいものがはじめて出てきた。 絵で描かれていると、なんとなくイメージがわくので、絵が与える説得力は大きい。 講評1: 書き方の注意として、後から整理してわかりやすくしましょう。 アーティスト名などの場合、海外の文字には対応するのか? 講評2: 絵が非常にいいですね。 ブランチをすべて絵につなげている。 ブランチの数が多かったため、発散してしまった。ブランチの数をまとめるとよくなると思います。 わからない点にはクエスチョンマークをつけるなど、わかりやすくしている点がいいです。 次に見たときにわかりやすいです。 <グループ4> 動的構造と静的構造にわけた。 静的構造 ・ボタンは、長押し、同時押し、連続押しについてどのような反応をおこすか? ・ディスプレイでは明るさ、フォントのてすと。 ・スライダについては両端で、0と100をとるのか? ・スライダとボタンを同時につかったらどうなる? ・コネクタについては、異なるものをつなげたときはどうなるのか? ・ヘッドホンではステレオになっていうのか? 動的構造 ・状態では、再生、一時停止、局送りなどを遷移させたときにどうなるのか? ・ホストPCでの動作の違い。 ・ファイルのフォーマット、ファイル名ではどうなるのか?特に同じファイル名ではどうなるのか? ・シャッフルと、曲順再生の指定がどうなっているのか? ・電圧変動が起きたときの対応。 ・スクロールできるのか? ・アルファベットと数字が仕様で記述されていたが、起動画面で日本語があるのはどうなのか? ・充電中の表示は大丈夫か? 司会: 合意の形成がはやかった。 まず全員のマインドマップを中心にあつめ、同じものを集めた。 ラフなマインドマップをまず書いて、その後清書を描いていた。 講評1: フォーマットなどは知らないことが多いです。 USBのバージョンもあります。 電圧が低いとフラッシュメモリが壊れることがあります。 データの著作権管理への対応はどうなっていますか? 講評2: すごく整理されているとおもいます。 構造がきれいにまとまっているのが納得できました。 構造をまとめておくと、まとめやすいと思います。 絵が苦手な人は文字をかっこよく描くなどで代用できます。 *********発表終了********** ・まとめ 司会: 4チームのものを並べましたが、それぞれ異なります。 これらをすべてさらにマージすると、より漏れのないマインドマップが出来上がります。 これらのノウハウを先輩が展開することで、後輩がノウハウを知ることができます。 非常に便利なツールなので、ぜひ今後も使ってください。